ネットフリックス、視聴契約者数の急増と新コンテンツで未来を切り拓く

ネットフリックス(NFLX)は、2024年6月期の業績が予想を上回ったにもかかわらず、売上高がウォール街の予想とほぼ一致したため、株価が乱高下しました。特にヒットシリーズ「ブリジャートン家」、「私のトナカイちゃん」、「ジェントルメン」の視聴契約者数が予想以上に伸びたことで、成長が促進されました。

株価の動向と業績概要

7月18日のマーケット終了後に業績を発表した後、ネットフリックスの株価は時間外取引で下落し、その後1.5%上昇して653ドルとなり、最終的には横ばいに戻りました。この動きは、投資家が同社の今後の成長見通しに対して慎重な姿勢を示したことを反映しています。

ネットフリックスの6月期の売上高は17%増の95億6,000万ドルに達し、四半期利益は21億5000万ドル(1株当たり4.88ドル)でした。ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想では、16%の増収、1株当たり4.74ドルの利益を見込んでいました。

視聴契約者数の増加と市場シェア

ネットフリックスの視聴契約者数は、特にアジア太平洋地域での増加が顕著であり、ドル高にもかかわらず売上を押し上げました。6月期の加入者数は16%増加し、全世界の会員数は2億7770万人に達しました。これはウォール街の予想を大きく上回る結果です。

ニールセンの最新データによると、ネットフリックスとアルファベットのYouTubeは米国のスクリーンタイムの8.4%と9.9%を占めており、他のストリーミング・サービスを大きく引き離しています。

共同CEOのコメントと将来の見通し

ネットフリックスの共同CEO、テッド・サランドス氏は、リニアテレビが急速に衰退する中、同社には大きな成長余地があると述べました。また、2024年の売上成長率ガイダンスを14%から14.5%に引き上げ、営業利益率も今後数年で30%を超える見通しを示しました。

さらに、ネットフリックスは引退したクォーターバックのトム・ブレイディのロースト(偉大な人物に敬意を持ちつつ辛口のジョークを浴びせるショー)やクリスマスに上映されるNFLの2試合など、新たなコンテンツを提供することで、売上と利益のさらなる押し上げを図っています。

広告付き定額制プランの導入と影響

米国では、6.99ドルの広告付き定額制プランが導入されており、第2四半期時点で登録者の45%以上を占めています。この新プランは、従来のベーシック定額プランに代わるものとして位置付けられ、ユーザー基盤の拡大に貢献しています。

まとめ

ネットフリックスは、ストリーミング市場において圧倒的なリードを確立し続けています。今後も新たなコンテンツ提供や収益モデルの多様化を通じて、持続的な成長を目指しています。ウォール街の高評価とともに、投資家にとって魅力的な投資先であり続けることが予想されます。

*過去記事はこちら ネットフリックス NFLX

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