テスラ株急上昇!ロボタク延期の影響を超えた強さの秘密

テスラ(TSLA)の株価は、先週のロボットタクシーのイベント延期による失望から立ち直り、7月15日の取引開始早々に上昇しました。株価は4.9%高の260.40ドルで取引され、S&P 500(SPX)が0.71%、ダウ工業株30種平均(DJIA)が0.83%上昇した中、テスラのパフォーマンスは際立っていました。

ロボットタクシーのイベント延期とその影響

テスラのロボットタクシー・イベントが8月8日から10月に延期されたというブルームバーグの報道により、テスラ株は11日に8%以上下落しました。投資家にとって、この延期はテスラがイベントで何を披露するのか、そしてロボットタクシーがいつ実際に運用されるのかについての不確実性をもたらしました。テスラはイベントの時期についてコメントを控えましたが、この不確実性は短期的な株価変動の一因となりました。

イーロン・マスクの政治的支持とその影響

週末にイーロン・マスクCEOがペンシルバニア州の選挙集会で、前大統領のドナルド・トランプ氏を支持する発言を行いました。この支持は、トランプ氏がEVに対して批判的であった過去の姿勢を考慮すると、テスラにとって重要な意味を持ちます。もしトランプ氏の姿勢が軟化すれば、テスラや他のEVメーカーにとってポジティブな影響を与える可能性があります。

EV市場と政治的影響

EV購入の意思決定には政治的見解が大きく影響します。コンサルタントやウォール街の調査によると、保守派と自認する人の3分の2は次の自動車購入にEVを検討しないのに対し、リベラル派の3分の2はEVを検討するとされています。ウェドブッシュのアナリスト、ダン・アイブスは、トランプ大統領が2期目を迎えると、購入税額控除がなくなる可能性があり、EVメーカーにとって難題になると指摘しています。

テスラの競争優位性

アイブス氏は、「テスラはEV業界で他に類を見ない規模と範囲を持っており、このダイナミックさがマスクとテスラに、EV以外の補助金環境における明確な競争優位性を与える可能性がある」と述べています。トランプ大統領の2期目が現実となれば、中国製EVへの関税が上昇し、安価な中国のEVプレーヤーが排除される可能性が高まります。

他のEVメーカーへの影響

15日の取引では、テスラの株価が上昇する一方で、リヴィアン・オートモーティブ(RIVN)は4.1%安、ルーシッド(LCID)は7.4%下落しました。この動きは、テスラが競争力を維持し、他のEVメーカーが苦戦していることを示しています。

テスラの今後の展望

今年に入ってから横ばいだったテスラ株は、4月の安値から79%も上昇しました。第1四半期の売上が予想を上回り、第2四半期の納品台数も予想を上回る結果となったことが、投資家心理を後押ししています。ロボットタクシー・イベントに対する楽観的な見方も、テスラ株価の上昇に寄与しています。

まとめ

テスラの株価は、ロボットタクシーのイベント延期やイーロン・マスクCEOの政治的計算など、様々な要因によって影響を受けています。短期的には不確実性が続く可能性がありますが、長期的にはテスラの競争優位性と市場の期待が株価を支える要因となると考えられています。

*過去記事はこちら テスラ TSLA

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