アップスタート・ホールディングス(UPST)は、低金利だった2021年には市場の寵児でしたが、その後の金利上昇で株価がピークから90%以上下落しました。しかし、最近の同社をよく見ると、潮目が変わりつつあることがわかります。アップスタートはまだ財務的に安定しており、今後予想される利下げによって、事業は再び成長軌道に乗る可能性があります。
アップスタートの強み:AIによる借り手評価
アップスタートは、クレジットスコアの代わりにAIを使って借り手を評価する独自の技術を持っています。データによれば、クレジットスコアと同じ割合で借り手を承認でき、債務不履行が53%少なく、借り手はより良いユーザー体験を享受できます。この優れた技術と数兆ドル規模の融資市場を組み合わせれば、同社は非常に有望な企業となるでしょう。
逆風に直面するも、倒産は回避
2022年からの金利上昇により、アップスタートは成長が止まり、収益が減少し、損失が膨らみました。しかし、同社は現金の減少を遅らせるために支出を大幅に削減し、事業資金を確保しています。現在の資金状況は少なくともあと4四半期は事業を継続できる見込みだと言われています。それでもかなり不安にさせる数字ではありますが。
利下げの期待と事業の再成長
アップスタートにとって、金利の低下は事業再成長の鍵です。金利が下がれば、同社のローンは借り手候補にとってより魅力的になります。幸い、利下げの機運が高まっており、インフレが正しい方向に向かっています。金利先物取引のデータによると、9月に利下げが実施される可能性は80%です。
投資家にとっての機会
アップスタートの独自のマクロ・インデックス(UMI)は経済が同社の信用損失にどのような影響を与えるかを追跡するものですが、過去3ヶ月は安定し、顕著に低下しています。これは、同社の厳しい経営状況が緩和していることを示しています。インフレは低下傾向にあり、金利も数十年来の高水準から低下する可能性があります。
リスクと投資戦略
アップスタートは投機的な銘柄であり、投資家は非常に慎重にアプローチする必要があります。インフレ再発や景気後退、FRBの利下げが予想より遅れる可能性など、リスク要因は多々あります。しかし、今後の予想される利下げが本当に好転の始まりであれば、大きな上昇幅が期待できるかもしれません。
結論として、アップスタートは現在の厳しい金利環境においても、将来的な成長の可能性を秘めた銘柄です。投資家はリスクを認識しつつ、慎重に検討する価値があります。
*過去記事はこちら アップスタート UPST