7月3日、エヌビディア（NVDA）の株価は2日のマイナスから反転しました。終値は4.57%高の128.28ドルとなっています。エヌビディアの株価は、通常取引のピークである140ドルから下落していますが、利益確定売りや輸出規制への懸念が影響を与えています。
エヌビディアに対する市場の見解
米国みずほ証券のアナリスト、ビジェイ・ラケシュ氏は、エヌビディアに対する現在の反発は、AI GPU（グラフィックス・プロセッシング・ユニット）に対する真のエンドマーケットの需要、特に中国への出荷に対する更なる制限、そして中東に出荷するAIチップメーカーへのライセンス発行の減速などが影響を与えていると述べています。
ラケシュ氏はエヌビディアが7月のトップピックであり続けるとし、「アウトパフォーム」の格付けと127.50ドルの目標株価を維持しています。米国がハイエンド・ハードウェアの輸出を制限しているにもかかわらず、エヌビディアのチップに対する中国での需要は引き続き強い状況です。
エヌビディアのチップ需要と輸出規制
ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、中国の70以上の販売業者が、エヌビディアの制限付きチップをオンラインで公然と宣伝しており、その供給量は毎月数十個のハイエンド・プロセッサーにのぼります。中には30万ドル以上のサーバー全体を提供する業者もあります。
Center for a New American Securityの分析によれば、中国へのチップの流入は年間12,500個程度と推定され、その規模は比較的小さいため、エヌビディアが米国政府による規制強化の対象となる懸念は限定的です。
まとめ
エヌビディアの株価は市場の不確実性の中で反転上昇を見せています。特にAI GPUに対する需要や中国市場への輸出規制が株価に大きな影響を与えています。エヌビディアが引き続き市場の注目を集める中、投資家は慎重に今後の動向を見守る必要があります。
＊過去記事はこちら エヌビディアNVDA