スノーフレーク株価急上昇!ゴールドマン・サックスの評価が追い風に

クラウドベースのデータレイク・プロバイダーであるスノーフレーク(SNOW)の株価が、7月1日、5.69%高の142.77ドルと大きく上昇しました。この上昇の背景には、ゴールドマン・サックスのアナリストが発表したポジティブなコメントがあるようです。

ゴールドマン・サックスの評価とスノーフレークの革新

ゴールドマン・サックスのアナリスト、カシュ・ランガン氏は、1日、スノーフレークを同社の「確信リスト」に追加しました。ランガン氏は、新CEOのスリダール・ラマスワミ氏に対して楽観的な見方を示しており、株価の年初来の下落が「魅力的なエントリー・ポイント」になると考えています。

ラマスワミ氏は、前代表よりも製品志向の経営者であり、AI時代に成功するためにスノーフレークのイノベーション・エンジンを加速させることが期待されています。

ラマスワミ氏は、2019年にAI検索スタートアップのNeevaを共同設立し、その後スノーフレークが昨年買収しました。それ以来、同氏はスノーフレークの人工知能(AI)戦略を指揮しており、AIアプリケーションのためのスノーフレークの利用を簡素化するフルマネージドサービス「Snowflake Cortex」の開発を行っています。今年2月末には、前CEOのフランク・スルートマン氏が取締役会長に復帰したため、ラマスワミ氏がCEOに就任しました。

スノーフレークの業績と成長見通し

スノーフレークの業績は良好で、前四半期の主力製品の売上高は34%急増し、そして残存契約履行義務額RPO (未消費の契約容量で、将来のスノーフレイクの売上として認識される金額) は46%増加しました。また、前四半期の既存顧客の前年同期比利用率を意味するネット・リテンションは、健全な128%を記録しました。

しかし、一部には懸念もあります。経営陣は通期の製品売上の伸びを24%にとどめるとしており、これは成長の減速を示唆しています。また、RPOの増加は前年同期に比べて明るい話題である一方、実際には前四半期からわずかに減少しています。さらに、ネット・リテンション率の128%も、スノーフレークの上場以来最低の数字で、減速が続いていることがわかります。

投資家へのメッセージ

スノーフレークは上場以来、非常に高い評価を受けており、売上高の15倍という取引水準は決して割安とはいえません。そのため、ランガン氏がスノーフレークの株価がIPO価格近くまで下がっていることを良いエントリーポイントとして見ているのは理解できますが、株価が全体として特別に安いわけではないことを覚えておく必要があります。株価が上昇するためには、新CEOがAIイノベーションを通じて成長を再加速させる必要があります。

投資家としては、スノーフレークの今後のイノベーションと新CEOの戦略に注目しながら、慎重に投資判断を行うことが重要です。AI技術の進展とともに、スノーフレークがどのように成長を遂げるかを見守ることが求められます。

*過去記事はこちら スノーフレーク SNOW

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