スーパーマイクロがS&P500をリード、ウォルグリーンズは苦戦

2024年前半、ハイテク株が再びS&P500種株価指数の上昇を牽引しています。その中でも特に注目を集めているのが、スーパー・マイクロ・コンピュータ（SMCI）です。一方で、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス（WBA）は厳しい状況に直面しています。

スーパーマイクロの躍進

スーパーマイクロの株価は2024年に驚異的な188%上昇を記録しました。この急騰の背景には、以下の要因があります:

1. 生成AIへの投資家の期待
2. AI対応データセンターへの強い需要
3. 5月の好調な業績見通し

しかし、最近では投資家の間でハイテク株のバリュエーションに対する懸念も出始めています。一部のアナリストはハイテク株の調整を予想しており、スーパーマイクロのような銘柄も影響を受ける可能性があります。

ウォルグリーンズの苦境

対照的に、ウォルグリーンズは2024年のS&P500種株価指数で最悪のパフォーマンスを記録し、54%も下落しました。同社の苦境の主な要因は:

1. 不採算店舗の閉鎖計画発表
2. 第3四半期の調整後利益が期待外れ
3. 通期ガイダンスの下方修正
4. 薬局給付管理会社からの償還率急落

ティム・ウェントワースCEOは「現在の薬局モデルは持続不可能」と述べ、市場アプローチの変更の必要性を強調しています。

今後の展望

BofA証券のアナリスト、アレン・ルッツ氏は、ウォルグリーンズの目標株価を22ドルから11ドルに引き下げました。市場の逆風や競争環境を考慮すると、中期的な利益成長の見通しが不透明だと分析しています。

一方、ハイテク株全体については、今後も注目が集まると予想されます。しかし、バリュエーションの高騰や潜在的な調整リスクにも注意が必要です。

投資家は、個別銘柄の動向だけでなく、業界全体のトレンドや経済環境にも目を配りながら、慎重に投資判断を行うことが重要です。

＊過去記事はこちら　 スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI