アルファベットの株価が好調な今、投資家が注目すべきリスクとは?

アルファベット(GOOGL)の株価は現在、184ドルあまりでで推移しており、過去3カ月で22%、過去12カ月で54%上昇しました。しかし、AI技術の進展に伴い、同社は新たな課題に直面しています。ローゼンブラット証券のアナリスト、バートン・クロケット氏によると、アルファベットはAI搭載のライバルたちに対抗するための戦略に苦慮しており、その影響が株価に反映される可能性があります。

グーグルの競争相手:AI戦争の激化

アルファベットは、AIを搭載した検索エンジンの分野で、マイクロソフトのBing、OpenAIのChatGPT、Perplexityなどの競争相手と対峙しています。これらの企業は、それぞれ高度なAI機能を展開しており、グーグルも独自のAI機能を駆使して競争に挑んでいます。しかし、従来の検索エンジン技術からの移行には困難が伴うと予想されています。

クロケット氏の見解:リスクと評価の見直し

クロケット氏はアルファベットの目標株価を182ドルから181ドルに引き下げ、格付けも「買い」から「ニュートラル」に変更しました。この評価変更の理由として、いくつかのリスクが挙げられています。

  1. 広告収入の減少:AIが生成した検索結果に多くの広告を掲載できなくなる可能性があります。
  2. 市場シェアの喪失:AI搭載のライバルによって市場シェアを奪われる可能性があります。
  3. 設備投資の増加:競争に対抗するために必要な設備投資が増加する可能性があります。

クロケット氏は、これらのリスクがアルファベットの将来的な株価上昇を制約する可能性があると述べています。

現状と今後の展望

バロンズ紙によると、グーグルの過去10週間の世界検索シェアは93%から91%に低下しています。これは、AIが生成した概要をより広範囲に展開することで、広告量に影響を与える可能性があるからです。市場シェアの減少と広告収入の減少は、グーグルの収益に直接的な影響を与える要因となり得ます。

まとめ

アルファベットは、AI技術の導入と競争相手との戦いにおいて、新たな課題に直面しています。株価は好調ですが、売上の伸び悩みやコストの上昇といったリスクが存在するため、今後のパフォーマンス維持は容易ではないと予想されます。クロケット氏の分析を踏まえると、投資家は慎重な姿勢を保つべきかもしれません。

*過去記事 アルファベット GOOGL

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