エヌビディア(NVDA)は、6月18日に株式公開企業として最も価値のある企業となりました。この急激な株価の上昇により、エヌビディアの時価総額は3兆3350億ドルに達し、マイクロソフト(MSFT)やアップル(AAPL)を超えました。しかし、この高評価が持続可能かどうかには疑問が残ります。
エヌビディアの株価急騰の背景
エヌビディアの株価は18日に3.51%上昇し、135.58ドルで引けました。これにより、同社の時価総額は3兆3350億ドルに達し、3兆3170億ドルのマイクロソフトや3兆2860億ドルのアップルを超えました。
エヌビディアに対する強気の見解
多くのアナリストはエヌビディアに対して強気です。特にサスケハナのクリストファー・ローランド氏は、最近160ドルの目標株価を設定しました。ローランド氏は、「この倍率はグループの中央値28.5倍より高いが、同社は好調な末端市場を活用する態勢が整っているため、正当化される」と述べています。
エヌビディアのリスク要因
エヌビディアへの懸念は、その上昇が、主に人工知能アプリケーションを動かすチップとプラットフォームの開発という1つの技術に基づいていることす。エヌビディア製品を購入する企業が投資から十分な収益を得られない場合、AIバブルが弾けるのではないかとの懸念があります。対照的に、アップルとマイクロソフトはより広範なビジネスを展開しているため、長期的には有利になる可能性があります。
テクノロジー・ファンドのウェイト変更の影響
エヌビディアは、人気テクノロジー・ファンドのウェイト変更により、アップルの犠牲の上に利益を得ることが予想されています。最近、エヌビディアは1株につき10株の株式分割を行い、株価の上昇に貢献しました。さらに、700億ドルのテクノロジー・セレクト・セクターSPDR ETFのウェイトが引き上げられる見込みです。同ETFは6月21日に保有銘柄のリバランスを行う予定です。
マイクロソフトとアップルへの影響
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズによると、マイクロソフトはETFが連動するS&Pテクノロジー・セレクト・セクター指数のトップウェイトを維持しますが、エヌビディアがアップルに取って代わります。これにより、ETFにおけるエヌビディアの配分比率は現在の約6%から20%を超えることになります。
まとめ
エヌビディアの株価は今年に入ってから164%上昇しており、S&P500種株価指数の15%上昇やナスダック総合指数の19%上昇と比較しても、その上昇率は非常に大きいです。しかし、エヌビディアの今後の持続可能性には注意が必要です。AI技術の進展に依存しているため、その市場動向や企業の投資収益がどうなるかによって、株価が大きく変動する可能性があります。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA