AI市場で再び輝くオラクル:OpenAI契約で株価12%上昇

オラクル(ORCL)が人工知能(AI)関連銘柄として再び注目を集めています。ソフトウェア大手であるオラクルは、ChatGPT開発企業OpenAIとの契約を通じて、AIインフラへの取り組みを強化し、投資家の関心を引き寄せています。

オラクルの最新動向と株価の動き

オラクルの株価は6月12日の米国市場で、12.2%高の138.99ドルで取引されています(米国東部夏時間1:51 PM現在)。この急騰は、同社がマイクロソフト(MSFT)の支援を受けたOpenAIとの契約を含む、125億ドル相当のAI販売契約を30件結んだことに起因しています。これにより、オラクルは市場での存在感を再び高めています。

オラクルは、アマゾン(AMZN)、マイクロソフト、アルファベット(GOOGL)といったビッグ・テック企業に挑戦しています。市場は、この増強にかかる費用と挑戦の持続可能性に対して警戒感を抱いていますが、それでもオラクルの動向に注目しています。

キーバンクアナリストの見解

キーバンクのアナリスト、ジャクソン・エイダー氏は、オラクルの格付けを「オーバーウェイト」に据え置き、目標株価を150ドルから165ドルに引き上げました。エイダー氏は、「多くのAI新興企業がオラクル・クラウド・インフラストラクチャー(OCI)でモデルを訓練している。しかし、OCIにはヘッドライナーが欠けていた…OpenAIはそのヘッドライナーだ」と述べています。

オラクルの成長見通し

オラクルは、通期の売上成長率がコンセンサス予想の9%近くを上回り、2桁に加速するとの見通しを示しています。これは、OpenAIやその他のAI案件が成長を後押ししているためです。米国みずほ証券のアナリスト、シティ・パニグラヒ氏も「クラウド容量の増加がオラクルのDatabase-as-a-Serviceの成長を加速させるはずだ」と述べ、格付けを「買い」で据え置き、目標株価を160ドルに設定しています。

ライバルをパートナーに変える戦略

オラクルは、ライバル企業とのパートナーシップも強化しています。マイクロソフトのAzureデータセンターにアクセスできるようにする契約に加え、アルファベットとも同様の契約を結びました。これにより、オラクルの市場競争力はさらに強化されると期待されています。

アナリストの懸念点

しかし、すべてのアナリストがオラクルのAI成長の持続可能性に確信を持っているわけではありません。J.P.モルガンのアナリスト、マーク・マーフィー氏は「OpenAIでいくつかのビジネスを獲得したことは素晴らしい見出しだが、このビジネスの永続性には疑問がある」と述べ、格付けを「中立」に据え置き、目標株価を105ドルから110ドルに引き上げました。

まとめ

オラクルは、AIインフラへの積極的な投資と戦略的パートナーシップにより、市場での地位を強化しています。OpenAIとの契約をはじめとするAI案件が成長を後押ししている一方で、その持続可能性については一部のアナリストから懸念が示されています。それでもなお、オラクルの株価は上昇しており、投資家の関心を引き続き集めています。

*過去記事「オラクル株急上昇!AI需要が牽引するクラウドインフラ事業の未来

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