マイクロソフト（MSFT）の株価は、ニューストリート・リサーチのアナリスト、ピエール・フェラーグ氏が強気の評価を発表したことにより、6月11日に0.95%上昇し、427.87ドルとなりました。フェラーグ氏は、マイクロソフトの目標株価を570ドルに設定しており、これは現株価から33%の上昇の余地があることを示しています。
マイクロソフトの圧倒的な成長
フェラーグ氏の98ページにわたる調査報告書によれば、マイクロソフトは過去10年間で株価が12倍に上昇しました。この驚異的な成長は、2014年2月にサティア・ナデラ氏がCEOに就任し、同社がクラウド・コンピューティングを積極的に推進したことに起因しています。これにより、売上高は3倍、1株当たり利益は4倍に増加し、株価収益率は11倍から33倍に跳ね上がりました。
マイクロソフトのクラウド戦略と収益化
フェラーグ氏は、マイクロソフトがクラウドベースの機能を既存のフランチャイズに組み込み、サブスクリプションモデルに移行することで、収益性を大幅に向上させたと指摘しています。さらに、卓越したGo-to-Market戦略とエコシステムの優位性を活用し、クラウドサービスの普及と市場シェアの拡大に成功したと評価しています。
生成AIとマイクロソフトの未来
マイクロソフトは、生成AIの分野で有利な立場にあり、OpenAIとの強力なパートナーシップを築いています。フェラーグ氏は、生成AIが毎年数ポイントの成長を押し上げる可能性があると予測しています。また、仮にAIの期待が長期的に外れたとしても、マイクロソフトの強力なレガシー・フランチャイズによって下振れリスクは限定的であると述べています。
長期投資の魅力
フェラーグ氏は、マイクロソフトの強力なクラウド変革と持続可能な売上成長を評価し、長期投資家にとって魅力的な選択肢であると述べています。
マイクロソフトは、クラウドとサブスクリプションモデルへの移行を通じて既存フランチャイズを強化し、現在ではAzureが利益成長の60％を占めるまでになりました。今後も、生成AIの恩恵を受けつつ、既存のフランチャイズが引き続き良好な成長を遂げることが予想されます。
＊過去記事 マイクロソフト MSFT