エヌビディア（NVDA）は、2023年以降ウォール街で最も注目される銘柄の一つとしてその地位を確立しました。その驚異的な成長は、2024年に144％、過去12ヶ月で212％の急騰を記録し、投資家たちの注目を集めています。特に5月に発表された第1四半期の業績と収益が予想を大幅に上回り、その後株価は27％も上昇しました。エヌビディアはこの成長の過程で、4社の株式を保有しています。本記事では、これらの投資先企業について詳しく解説します。
エヌビディアの投資先企業
エヌビディアが2024年3月31日現在、証券取引委員会に提出した最新の13Fフォームによると、同社は以下の4つの上場企業に出資しています。
- アーム・ホールディングス
- ナノエックス・イメージング
- リカージョン・ファーマシューティカルズ
- サウンドハウンド
エヌビディアはこれらの企業の株式を保有し、それぞれの市場動向や業績に影響を与えています。
アーム・ホールディングス（ARM）
エヌビディアの最も大きな株式保有先は、英国に本社を置くチップメーカー、アーム・ホールディングスです。アームの米国預託証券（ADR）は今年82％急騰し、これはAIの将来に対する投資家の興奮から半導体株が恩恵を受けているためです。エヌビディアは、2億6890万ドル相当の同社株196万0784株を保有しています。また、同社が2025年に初のAI半導体を発売する計画があるというニュースもアーム株を押し上げています。
＊過去記事「アームの株価下落：危機か、それとも買いのチャンスか？」
ナノエックス・イメージング（NNOX）
ナノエックス・イメージングは、医療用画像システム開発会社であり、エヌビディアは同社の株式59,632株（483,019ドル相当）を保有しています。同社は、オンライン医療相談「セカンド・オピニオン」にAI機能を導入したことで注目されています。このAI技術は、胸部・腹部CTスキャンにおける慢性疾患の早期発見を促進することを目的としています。
リカージョン・ファーマシューティカルズ（RXRX）
リカージョン・ファーマシューティカルズは臨床段階のバイオテクノロジー企業で、エヌビディアは6,940万ドル相当の770万6,363株を保有しています。同社は、AIの助けを借りて医薬品開発に取り組んでおり、エヌビディアが投資したことで注目を集めました。しかし、今年リカージョン株は13％下落し、2022年以来最悪の年を迎えています。
サウンドハウンド（SOUN）
サウンドハウンドは、AI音声技術企業であり、エヌビディアは同社の株式1,730,883株（評価額834万ドル）を保有しています。同社の株価は2024年に119％急騰しており、AI投資ブームの恩恵を受けています。
＊過去記事「AI音声技術の革新が生む成長：サウンドハウンドが2024年Q1で示した成果」
エヌビディアの投資戦略とその影響
エヌビディアの投資戦略は、AIと半導体技術の未来を見据えたものであり、これが同社の驚異的な株価上昇に寄与しています。特にアーム・ホールディングスへの投資は、エヌビディアが半導体業界におけるリーダーシップを強化するための重要な一歩となっています。また、ナノエックスやリカージョン、サウンドハウンドへの投資は、医療や音声技術といった多岐にわたる分野でのAI技術の進展に対する期待を反映しています。
まとめ
エヌビディアの株価は急騰しており、同社の投資先企業もそれぞれの分野で大きな進展を遂げています。エヌビディアの戦略的な投資は、AIと半導体技術の未来に対する強い信念を示しており、今後もその成長を支える重要な要素になると予想されます。
＊過去記事はこちら エヌビディアNVDA