デル・テクノロジーズ(DELL)は、1週間後に予定されている決算発表を控え、アナリストたちの間で注目を集めています。特に、人工知能(AI)向けハードウェアのサプライヤーとしての役割が評価され、株価の上昇が期待されています。
エバコアISIのアミット・ダリヤナニ氏の見解
エバコアISIのアナリスト、アミット・ダリヤナニ氏は、デルの株価に対して「アウトパフォーム」の格付けを維持し、目標株価を165ドルとしています。さらに、ダリヤナニ氏はデルを「戦術的アウトパフォーム」リストに追加し、第1四半期の好決算を予想しています。この「戦術的アウトパフォーム」は、短期的に株価が市場をアウトパフォームすると期待されることを示しています。
ダリヤナニ氏の分析によると、デルのAIサーバーの受注残は35億ドルを超える見込みであり、特にエヌビディア(NVDA)のH100チップを搭載したAIサーバーの需要が急増しています。前四半期の報告では、AIサーバーの受注残は29億ドルに達していました。
売上高と利益予想
ウォール街のコンセンサスでは、デルの第1四半期の売上高は216億5000万ドルに達すると予想されています。これは、今年初めの214億5000万ドルから徐々に上昇している数値です。また、利益は1株当たり1.25ドルと予想されています。
レイモンド・ジェームズのアナリスト、サイモン・レオポルド氏も売上高予想を引き上げ、株価目標を120ドルから165ドルに上方修正しました。レオポルド氏は、デルが2025年以降も成長を続けると分析し、「最高はまだこれからかもしれない」とコメントしています。
UBSの見解と市場の反応
先月、UBSのアナリスト、デイビッド・ヴォクト氏もデルの目標株価を113ドルから141ドルに引き上げました。ヴォクト氏を含む多くのアナリストは、デルの株を買うべきだと推奨しています。
現在、デルの株価は予想される1株当たり利益の33.9倍で取引されていますが、同株に対して強気のアナリストの比率は年初の75%から80%近くに上がっています。しかし、1株当たり利益の過去5年間の平均が12.6倍であったことを考えると、やや割高と言えるかもしれません。
今後の展望
それでも、AIに最適化されたシステムの販売や粗利率の改善によって、デルの今後の業績がさらに評価される可能性があります。このような成長が続けば、株価はさらに上昇することが予想されます。
デル・テクノロジーズは、AI市場での重要なプレーヤーとしての地位を確立しつつあり、その成長ポテンシャルは投資家にとって非常に魅力的です。今後の決算発表に注目が集まる中、デルのパフォーマンスに期待が高まっています。
*過去記事 デル・テクノロジーズ(DELL)