クアルコム(QCOM)は5月1日、最新の四半期決算を発表し、アナリストの予想を上回る素晴らしい成績を示しました。この好結果は、クアルコムの株価に直接影響を与え、時間外取引で約4%の上昇を記録しています。これにより、投資家や市場関係者からの注目が高まっています。
純利益と売上
クアルコムの第2四半期の純利益は23億3000万ドル(1株当たり2.06ドル)で、前年同期の17億ドル(1株当たり1.52ドル)から大幅に増加しました。特に注目すべきは、調整後の1株当たり利益が、市場の予想である2.33ドルを超える2.44ドルであったことです。
売上高も前年の92.8億ドルから93.9億ドルに微増。これは市場予想の93.5億ドルを上回るものです。
QCT半導体事業
QCT半導体事業部門では、売上高が1%増の80億3000万ドルを記録しました。特に携帯端末部門の売上が61.8億ドルとなり、引き続き堅調です。一方で、モノのインターネット部門は12.4億ドルで、11%の減少を見せています。自動車部門では、前年比35%増の6億300万ドルを記録し、成長が続いています。
QTLライセンス事業
QTLライセンス事業も好調を維持し、2%増の13億2000万ドルの売上を上げています。ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想は13億1,000万ドルでした。
CEOのコメントと今後の見通し
クリスチアーノ・アモンCEOは、「Snapdragon Xプラットフォームの今後の製品投入や、複数の製品カテゴリーでの最先端のオンデバイスAI機能の実現により、継続的な成長と多角化に興奮している」と述べています。このような革新的な技術が、クアルコムの将来の成長を支える鍵となりそうです。
次期四半期の予想
6月四半期の売上高予想はQCTの売上高75億~81億ドルを含め、88億~96億ドルを見込んでいます。アナリストは、総売上を90億6000万ドル、QCTによる売上を78億3000万ドルと予想していました。
調整後EPSは2.15ドル〜2.35ドルとの見込みが示されました。アナリストのコンセンサス予想は2.18ドルとなっていました。
まとめ
クアルコムの最新決算は、同社が持続可能な成長軌道にあることを示しています。AI技術の組み込みや新しいプラットフォームの導入が、今後も業績向上の原動力となることが予想されます。
*過去記事「次世代AI搭載デバイス市場を制するクアルコムの展望」