アマゾン、予想を超える2024年第1四半期の業績—AWSと広告収入の強さを解析

アマゾン(AMZN)は4月30日、2024年第1四半期決算を発表しました。AWSクラウド・コンピューティング事業の力強い成長と目覚ましい広告需要に牽引され、予想を上回る決算となりました。株価は決算発表後の時間外取引で2.8%高の179.85ドルで取引されています。

第1四半期の業績概要

3月期の売上高は前年同期比13%増の1,433億ドルで、アナリストのコンセンサス予想の1,426億ドルを上回りました。特に、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の売上は250億ドルに達し、17%の増加を示しました。この部門の成長は、アナリストの予想を約2ポイント上回るものであり、過去4四半期で最高の伸びを記録しました。

営業利益は153億ドルで、会社の予想範囲80億ドル〜120億ドルを大幅に上回り、一株当たり利益も98セントと、予想の84セントを上回る結果となりました。これは、特にAWSと広告事業の好調が背景にあると言えます。

各事業の業績

オンラインストアの売上は547億ドルで7%増、コンセンサス予想通り。サードパーティセラーのサービス収入は346億ドルで、16%増となりましたが、コンセンサス予想の347億ドルをわずかに下回りました。サブスクリプションからの収入は107億ドルで、コンセンサス予想の108億ドルをわずかに下回りました。広告収入は24%増の118億ドルで、コンセンサス予想の117億ドルをわずかに上回りました。Amazonプライム・ビデオでの広告販売も「良いスタートを切った」という同社のコメントからは、今後も広告収入が増加する可能性が高いことが伺えます。

クラウド・コンピューティング事業への投資

マイクロソフト(MSFT)やアルファベット(GOOGL)と同様、アマゾンはクラウドベースのAIワークロードへの需要が高まる中、設備投資を増やしています。同社は、2024年の支出額が484億ドルから「有意義に増加する」と予想しているとコメントしています。

同社は、前四半期に約140億ドルの設備投資を行い、マイクロソフトの140億ドルに匹敵し、アルファベットの120億ドルを上回ったと述べました。ファクトセットの調べでは、通年ではアマゾンの設備投資総額は580億ドルで、他のどの上場企業よりも多くなると予想されています。

第2四半期の見込み

アマゾンが発表した6月期の売上高の見込みは1,440億ドル〜1,490億ドルで、コンセンサス予想の1,502億ドルには少し及ばず、営業利益の見込みは100億ドル〜140億ドル(コンセンサス予想は127億ドル)となっています。

まとめ

アマゾンの2024年第1四半期の業績は、AWSと広告事業の力強い成長によって、市場の予想を上回るものでした。同社の戦略的な投資とイノベーションにより、今後も成長が期待される中、アマゾンがどのように市場のリーダーシップを維持し、新たなビジネスチャンスを掴んでいくのか、引き続き見守ることが重要です。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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