テスラの歴史的勝利:中国でFSDが承認され、株価は急騰

中国市場で大きな勝利を収めたと報じらているテスラ(TSLA)の株価が急騰しています。前週末のイーロン・マスクCEOの突然の中国訪問は成功を収め、同社の自動車が中国政府から最先端の運転支援機能を導入する正式な承認を得たとウォール・ストリート・ジャーナルが報じています。これはテスラにとって画期的な瞬間とされ、株価は過去5日間で約37%の上昇を見せました。これは2020年8月以来の最高の5日間の上昇率であり、テスラの市場における地位をより一層強化するものとなります。

テスラの運転支援技術が中国市場で承認

テスラは既にアダプティブ・クルーズ・コントロールを含むいくつかの運転支援機能を提供していましたが、フル・セルフ・ドライビング(FSD)と呼ばれる最高レベルのシステムの全機能を提供することはこれまで認められていませんでした。この新たな承認は、中国市場でのテスラ車の需要拡大を意味すると同時に、同社が運転支援技術に関連する複雑な政府規制を克服できたことを示しています。

ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブス氏は、テスラの長期的な評価ストーリーがFSDと自動運転技術に依存していると指摘しています。同氏は、テスラが中国でFSDを利用できるようになったことを「現在完了した重要なピース」と評しており、これがテスラにとっても北京にとっても重要な瞬間だと強調しています。

株価の動向と市場の反応

テスラの株価は、4月29日の米国市場で15.3%の大幅な上昇を記録し、終値は194.05ドルでした。この株価の急上昇は、投資家がテスラの新たなマーケットへの進出と技術的な進歩を高く評価していることを示しています。

さらに、百度(BIDU)との協力も注目されています。マスクCEOは、中国の百度が提供するナビゲーションと地図機能を使用することに同意したと欧米のメディアは報じており、データ・セキュリティ・リスクに対する規制当局の懸念を払拭しました。これは百度の株価にも好影響を与え、29日の取引で5.6%の上昇を見せました。

投資家心理と今後の見通し

今回のニュースにより、FSDの装着率が短期的に上昇すると期待されており、テスラの長期的な提供の改善につながる可能性があります。また、テスラは8月8日にロボットタクシー公開イベントを予定しており、自動運転技術の実現に向けて重要なマイルストーンに近づいています。

投資家は、テスラが低価格車の開発を加速させる動きと第1四半期の業績が予想以上に良かったことから、株価のさらなる上昇を期待しています。しかし、市場には依然として不確実性が残っており、テスラ株の将来の動向に注目が集まっています。

*過去記事はこちら テスラ TSLA

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