アーム・ホールディングス(ARM)の株価は今週の5日間で31%という大幅な下落を記録しました。この下落は、BNPパリバのアナリスト、デビッド・オコナー氏による格付けの引き下げと、ハイテク業界全体の荒れ模様が影響しています。
株価の大幅下落
アームの株価は4月19日に17%安と大きく下落したことで、今週の下落率は31%に達しました。これにより、株価は87.19ドルまで落ち込んでいます。この下落の背景には、アナリストによる評価の見直しがあります。
アナリストによるダウングレード
デビッド・オコナー氏は、アームの株価に対して慎重なスタンスを示しており、5月8日の決算報告を前にして、同社の株の格付けを「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に引き下げ、目標株価を100ドルで据え置きました。同氏は、売上高とロイヤリティ収入の成長が期待されるものの、株価が高過ぎると評しています。
スマートフォン市場の影響
オコナー氏は、アームのロイヤリティ収入の約40%がスマートフォン市場から得られている点に注目しています。この市場からの収入が減る可能性があると指摘し、台湾セミコンダクタ・マニュファクチャリング(TSM)のコメントを引用して、携帯電話端末市場が今後弱まる可能性があると警告しています。
新しい市場への期待
アームは、アップル(AAPL)やマイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)などの大手企業との連携を進めており、新しいサーバー用プロセッサーの展開が期待されています。これにより、2024年12月期と2025年3月期の業績が押し上げられる可能性があります。しかし、オコナー氏はこれが株価に十分な影響を与えるかは不確かだとしています。
まとめ
アームホールディングスの株価は現在、市場の荒波に揉まれています。新しい技術への投資と市場の変動が、同社の将来を左右する重要な要素となっています。投資家はこれからの動向を慎重に監視し、その影響を評価することが求められます。
*過去記事「アームの技術革新:半導体業界を変えるパワーハウス」