テスラ（TSLA）は4月12日の夜、フル・セルフ・ドライビング（FSD）技術の価格を月額199ドルから99ドルに引き下げたことを発表しました。この戦略的な価格設定は、成長への懸念の中で停滞していた同社の株価を押し上げる可能性があります。この値下げは、テスラが4月初旬に開始したFSDの1ヶ月無料トライアル期間中に行われ、消費者にとって大きなメリットとなっています。
テスラのFSD技術とその機能
テスラのFSDは、自動車が車線変更、無防備な左折、高速道路の出口など、道路上のほとんどの運転タスクを実行することを可能にします。しかし、完全な監督が必要であり、100％の自動運転ではありません。投資情報誌バロンズが数ヶ月間、市道と高速道路で行ったテストによると、FSDは完璧ではないものの、運転のストレスを軽減する効果があることが確認されたそうです。そのため、この技術は多くのドライバーにとって魅力的なオプションとなっています。
価格引き下げの背景と市場への影響
元々199ドルという高額な月額料金が設定されていた中で、この価格引き下げは重要な意味を持ちます。ウォール街の分析によると、米国内のテスラ・オーナー約40万人がFSDを利用していますが、米国の道路を走るテスラ車は約250万台に上ります。この価格引き下げにより、さらに多くのユーザーがFSDを利用するようになると予想されています。
株価への影響
テスラの株価は、今年に入ってから約31%下落していますが、先週は約4％上昇しました。これは、イーロン・マスクCEOによるテスラの自動運転技術の進化に関するポジティブな発表と、8月に予定されているテスラのロボットタクシー公開イベントが株価を支えていることを示しています。
まとめ
テスラのこの戦略的な価格引き下げは、自動車業界におけるイノベーションの波を反映しており、消費者にとっても、投資家にとっても大きな関心事となっています。今後もテスラの動向が市場にどのような影響を及ぼすか、引き続き注視が必要です。
＊過去記事はこちら テスラ TSLA