2024年、ウェスタン・デジタルの株価はどこまで上がる?

  • 2024年4月10日
  • 2024年4月10日
  • BS余話

ウェスタン・デジタル(WDC)は、革新的なデータ・ストレージソリューションの提供者として、世界のテクノロジー業界で高く評価されています。2024年に向けたその成長潜在力について、業界の専門家たちは何を語っているのでしょうか?この記事では、米国みずほ証券をはじめとする複数のアナリストの最近の見解に基づき、ウェスタン・デジタルの将来性を探ります。

アナリストが示す楽観的な見方

米国みずほ証券のアナリストであるビジェイ・ラケシュ氏は4月9日、ウェスタン・デジタルに対する「買い」の格付けを維持しつつ、その目標株価を66ドルから100ドルへと大幅に引き上げました。この判断は、ウェスタン・デジタルのハードディスク・ドライブ事業とフラッシュ事業を二つの独立した上場会社に分割する計画が、株価にポジティブな影響を及ぼすという楽観的な見方に基づいています。

こところアナリストの強気な見方が相次いで発表されており、エバーコアISIのアナリスト、アミット・ダリヤーナニ氏は3月下旬、事業の分離によってレバレッジの高い事業が減少する可能性があるとして、同社株の「買い」を推奨し、目標株価を80ドルに設定しました。

また、ローゼンブラット証券のアナリスト、ケビン・キャシディ氏は先週、ウエスタン・デジタルの格付けを「ニュートラル」から「買い」に格上げし、目標株価を65ドルから115ドルへと大幅に引き上げています。

NANDフラッシュ市場の影響

ウェスタン・デジタルの成長戦略において重要な役割を果たすのが、NANDフラッシュ製品の価格上昇です。米国みずほ証券のラケシュ氏は、この価格上昇が同社の年間売上を押し上げる重要な要因になると指摘しています。特に、人工知能市場の成長に伴う消費者需要の増加や、最近台湾で発生した地震によるサプライチェーンの逼迫が、価格上昇の背景にあると分析しています。

ウェスタン・デジタルのグローバルな製造網

ウェスタン・デジタルは、台湾、マレーシア、タイなどに製造・組立施設と委託製造業者を持つグローバル企業です。これにより、同社は世界的な供給網を通じて、市場の変動に迅速に対応し、製品を安定供給することが可能です。

市場のコンセンサスと見通し

2024会計年度には、ウェスタン・デジタルの売上高は128億ドルに達するとラケシュ氏は予測しています。これは、市場のコンセンサス予想である127億7000万ドルをわずかに上回る見込みです。また、現在ウェスタン・デジタルを分析しているアナリストの72%が「買い」と評価しており、その見通しは極めてポジティブです。

まとめ

データ・ストレージ業界の未来を形作るウェスタン・デジタルにとって、現在は変革の時期です。米国みずほ証券をはじめとする著名アナリストのポジティブな評価は、同社の成長戦略と将来性の明るさを強く示唆しています。投資家は、この先進的な企業が今後も業界をリードするかどうか、注目しています。

*過去記事「ウェスタン・デジタル:メモリ市場の復調でアナリストが目標価格を大幅に引き上げ

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