イーロン・マスクの新戦略:無料FSDトライアルでテスラ株が再注目

このところ下落続きで冴えない値動きであったテスラ(TSLA)株ですが、同社が完全自動運転(FSD)ソフトウェアの無料トライアルを提供することが今週明らかになり、株価にポジティブな影響を与えました。

FSDソフトウェアの無料トライアルが株価に与える影響

3月26日に発表されたこのニュースにより、テスラの株価は同日3%近く上昇しました。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が、テスラがテスラのドライバーに、フルセルフドライビング(FSD)と呼ぶ最高レベルの運転支援技術を1ヶ月間無料で試用させるとツイートしたことに市場は反応しました。

FSDの目的は、より利益率の高い経常収益を増やすことです。FSDは通常、ほとんどのテスラユーザーに月額199ドルで提供されており、FSDソフトウェアの販売は既に年間10億ドル規模のビジネスになっていると推測されています。無料トライアルにより、テスラはFSDの契約者数を増やし、長期的な収益源を確保することができると期待されます。

シティのアナリストによる第1四半期のテスラ納車台数予想の修正

一方で、シティのアナリスト、イタイ・ミカエリ氏は、第1四半期のテスラ納車台数の予想を473,000台から約430,000台に引き下げ、目標株価を224ドルから196ドルに下方修正しました。この予想の修正は、27日の株価には大きな影響を与えず、終値は1.22%高の179.83ドルでした。市場はテスラの予想が下がることに慣れつつあり、現在の第1四半期の納車予想台数は平均約43万台となっています。

テスラ株に対する市場の見方

現在、テスラをカバーする17人のアナリストがテスラ株を「買い」と評価していますが、3ヶ月前は21人でした。この変化は、競争の激化とEV需要の伸びの鈍化がウォール街のセンチメントを圧迫していることを示しています。それは投資家にも影響を与えており、株価は今年に入り28%下落しています。

まとめ

テスラ株は、完全自動運転ソフトウェアの無料トライアル提供という斬新な施策により、再び注目を集めています。市場の動向、アナリストの予想、競合他社の動きを考慮し、テスラ株に対する投資戦略を練ることが重要です。

*過去記事はこちら テスラ TSLA

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