2024年3月22日、テクノロジーと半導体業界の巨人、エヌビディア(NVDA)の株価が市場で3.1%上昇し、週間で7.4%の上昇率を記録しました。これにより、エヌビディアの株価は11週連続で上昇し、その強力な勢いで過去最長の連騰記録を達成しました。特に注目すべきは、22日の終値が942.89ドルに達し、終値としての史上最高値を更新したことです。これは3月7日以来の史上最高値更新となります。
GTCイベント後も続くエヌビディアの勢い
エヌビディアが年次イベントGTCを開催した今週、一部ではGTCの終了後、同社の株価が圧力を受ける可能性があるとの見方も出ていました。しかし、エヌビディアの勢いは依然として続いています。米国みずほ証券のアナリスト、ジョーダン・クライン氏は顧客向けのメモで、「エヌビディアは自らの進路を切り開いており、打ち勝ち続ける限り(問題は『もし』ではなく『どれだけ』である)、今年中はハイテクおよび半導体の投資家にとって最も望ましい投資先の一つであり続けるだろう」と述べています。
次の大きな動きを探る投資家たち
投資家たちは現在、エヌビディアの株価における次の大きな動きのきっかけを求めています。クライン氏は、GTCでプレビューされたブラックウェル・チップ・アーキテクチャの展開に先立ち、B100の出荷とH200の売り上げがどの程度になるかがポイントになると見ています。
UBSからの楽観的な見方
UBSのアナリスト、ティモシー・アーキュリ氏は、21日のレポートで目標株価を800ドルから1100ドルに引き上げ、エヌビディアの前途に明るい展望を見ています。「エヌビディアはグローバル企業や政府からの全く新しい需要の波の頂点にあり、独自の市場を創造できる唯一のチップ企業である」と評しています。さらに、エヌビディアは、各国政府がソブリンAIを構築する機会を捉えており、アーキュリ氏はこれらの国のいくつかは、それぞれが米国の大規模なクラウド顧客1社に匹敵する規模になる可能性があると見積もっています。
ブラックウェルチップの価格設定とマージン
アーキュリ氏はエヌビディアが提供する新チップラインナップ、特にブラックウェルについても言及しています。「ブラックウェルは一般的に、GPUよりもシステムに重点を置いており、マージンは構成によって異なる。これらのシステムの複雑さを考えると、ブラックウェルの初期段階ではマージンは当然低くなるが、これは同社の現在のアーキテクチャであるHopperでも同様だった。ブラックウェルのライフサイクル全体では、Hopperと非常に似たマージンプロファイルになる」と予想しています。
まとめ
エヌビディアの株価が史上最高値を更新し、投資家とアナリストからの高い期待を集めていることは、同社がテクノロジーと半導体業界において、今後もリーダーの地位を確固たるものにしていくだろうことを示唆しています。新しい技術革新と市場の需要がエヌビディアの成功のカギを握っており、投資家たちはこれらの展開を熱心に注視しています。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA