スーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)の株式は、最近の公募増資の価格決定を受け、5セッション連続で下落し、3月20日の市場でその価格は一時855ドルにまで落ち込みました。これは、直近の終値から6%を超える下落であり、この期間における同社の時価総額は3割近くも減少しました。
スーパーマイクロの公募増資とその影響
スーパーマイクロは、普通株式200万株を1株あたり875.00ドルで売却し、17億5000万ドルの総収入を見込んでいることを19日深夜に取引所への提出書類で発表しました。スーパーマイクロが株式売出を発表した19日、株価は9%安の910.97ドルで取引を終えていました。今回の株式の売出しは、サンノゼに本社を置く同社の拡張計画の資金調達の一環とされています。
AIサーバー市場でのスーパーマイクロの地位
スーパーマイクロは、AIに最適化されたサーバー市場でのトップセラーの一つであり、迅速な開発能力と自社開発の液体冷却技術により、重要なデータセンター・サプライヤーへと変貌を遂げました。同社の技術は、データセンターの運用コスト削減と効率化に大きく貢献しています。
スーパーマイクロの時価総額の急上昇とS&P500指数への組み入れ
スーパーマイクロの株価は、今年に入ってから3倍以上に増加し、市場価値の急上昇は、18日のS&P500指数への組み入れにつながりました。これは、S&P500指数に連動する上場投資信託(ETF)がスーパーマイクロの株式を保有しなければならなくなったことを意味します。また、先月、同社は拡張計画の資金調達のために転換社債を発行し、17億ドルを調達しています。
まとめと展望
スーパーマイクロの株価は短期的に下落しましたが、その背後には、同社の将来の成長と拡張への投資があります。AIサーバー市場での強固な地位と技術革新は、スーパーマイクロを長期的な視点で非常に魅力的な投資先にしています。株価の変動は投資の一部であり、スーパーマイクロのような革新的な企業にとっては、将来の成功への投資と成長の機会を提供します。
*過去記事はこちら スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI