アップル（AAPL）の株価は今年に入って約8%下落していますが、3月1日にゴールドマン・サックスが「コンビクション・リスト（Conviction List」から除外したことで、株価はさらに下落しました。このリストには、「当社の米国株カバレッジの中で、最も差別化されたファンダメンタル的な買いアイデアと思われるもの」が20～25銘柄含まれているとのことです。
ゴールドマン・サックスの視点: アップル株の今後
ゴールドマン・サックスはアップルをリストから外した具体的な理由を公開していませんが、一般的に銘柄が削除される理由として、格下げ、価格の実現、カタリストの通過、またはより良い投資機会の存在などが挙げられています。アップルの場合、特にAI戦略の欠如が株価下落の一因と見られています。テクノロジー業界ではAIの進化が急速に進んでおり、アップルがこの分野で後れを取っているとの指摘があります。
アップルの対応: AI分野への期待
アップルはAI戦略の欠如を認識し、改善に向けて動いています。ティム・クックCEOは、アップルがAIに「膨大な時間と労力を費やしている」と述べ、今年後半には進行中の作業の詳細を共有する予定であることを明らかにしました。ウォール街はアップルのWorldwide Developers Conferenceでの発表に注目しており、同社がAI分野でどのような革新を示すのかが期待されています。
市場環境とアップルの株価
アップルの株価への影響はAI戦略だけではありません。中国経済の減速や低価格スマートフォンとの競争激化、パソコン販売の低迷など、複数の外部要因が絡み合っています。しかし、ゴールドマン・サックスはアップルの「買い」の格付けと目標株価232ドルを維持しており、アナリストのMike Ng氏は、インストールベースの成長やサービスの恒常的な成長、新製品のイノベーションが、市場の逆風を相殺するものと評価しています。
まとめ
アップルは2024年に入って株価が下落し、市場の注目を集めています。ゴールドマン・サックスによる「コンビクション・リスト」からの除外は、アップルにとって重要なシグナルであり、特にAI戦略の強化が求められています。しかし、アップルの基本的な強さは依然として高く評価されており、今後の動向が注目されます。
＊過去記事はこちら アップル AAPL