人工知能(AI)の進化は、テクノロジー業界において革命的な変化をもたらしており、この波に乗っている企業の一つがエヌビディア(NVDA)です。AIとディープラーニングの中核技術を提供する半導体メーカーとして、エヌビディアはその戦略的な投資によって注目を集めています。最近、エヌビディアはアーム・ホールディング(ARM)、サウンドハウンドAI(SOUN)、そしてバイオテクノロジー企業のリカージョン・ファーマスーティカルズ(RXRX)への投資を明らかにしました。2月2日に米証券取引委員会に提出した13Fフォームにこの情報を記載し、同社の投資戦略を垣間見せました。アームの持ち株はドルベースで最大で、1億4,730万ドル。リカージョンの持ち株は7,600万ドル、サウンドハウンドの持ち株は367万ドルとなっています。
アームへの関与
エヌビディアとアームの関係は複雑です。エヌビディアは2020年にアームを400億ドルで買収しようと試みましたが、規制当局の圧力により取引は破綻しました。それにも関わらず、エヌビディアはアームへの投資を通じて、この英国の半導体設計会社との関係を維持しています。アームは2023年に市場に再上場し、ソフトバンク・グループ・コーポレーションの傘下の会社としては最大の新規株式公開となりました。
サウンドハウンドAとのパートナーシップ
サウンドハウンドAIは、音声認識用AIソフトウェアの開発で知られています。エヌビディアがこの企業への投資を公表したあと、市場はこれを強気のサインと捉え、サウンドハウンドAIの株価は2月14日のアフターマーケットで55%も急騰しました。この動きは、エヌビディアがAI技術の商業化において重要な役割を果たしていることを示しています。
バイオテクノロジーへの拡大
リカージョン・ファーマスーティカルズへの投資は、エヌビディアがバイオテクノロジー分野にも足を踏み入れていることを示しています。この投資は、AI技術が医療分野でどのように活用され得るかの可能性を探るものです。
他の注目すべき投資
エヌビディアは、医療用画像処理開発会社のナノエックス・イメージング(NNOX)と自動運転会社のTuSimple Holdings(TSPH)にも投資しています。これらの投資は、エヌビディアがAI技術を様々な分野に応用しようとしていることを示しています。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA