エヌビディアに変わる新星? ウェスタン・デジタル株に注目

ハードディスクドライブメーカーのウェスタン・デジタル(WDC)の株価が1月22日の市場で急上昇しています。モルガン・スタンレーのアナリスト、ジョセフ・ムーア氏によってエヌビディア(NVDA)に代わる新たなトップピックに選ばれたことが要因で、お昼前の段階で4%高の56.97ドルで取引されています。ムーア氏は73ドルの目標株価を設定しており、これは現在の株価から30%あまりの上昇の余地があることを示しています。

ウェスタン・デジタルのビジネス展望

ムーア氏はリサーチノートで、ウェスタン・デジタル株は同氏がカバーする銘柄の中で最高のリスク・リターンの機会を提供すると書いています。同氏は、ウェスタン・デジタルがディスクドライブとNANDフラッシュ・メモリー・チップの2社に分離されることで、「重要な価値が解き放たれる」と見ており、ウェスタン・デジタルと同業他社との「評価格差」は「極めて魅力的」に見えると述べています。

同氏ははまた、特にフラッシュメモリーでは、価格が1四半期前より20%以上上昇しており、「ビジネスは急速に改善している」と指摘。ハードディスク・ドライブについては、2023年の低調な市況から「徐々に回復しつつある」としています。

予想される業績改善

ムーア氏は、ウェスタン・デジタルの2024年の売上高と1株当たり利益の予想を大幅に上方修正しました。2024年暦年の1株当たり利益は4.18ドルとなり、前回予想の2.07ドルから増加すると見込まれています。

競合との比較

ムーア氏は、ウェスタン・デジタルのハードディスクドライブ事業をライバルのシーゲイト・テクノロジー(STX)と比較し、NAND事業はシーゲイトを大きく上回るリターンを上げており、その戦略的価値を浮き彫りにしていると述べています。目標株価73ドルには、ドライブ事業が1株当たり33ドル、フラッシュメモリー事業が1株当たり40ドルという同氏の予想が反映されています。

エヌビディアに対する言及

ムーア氏は、エヌビディアのビジネスや見通しを非難するものではないとしつつも、ウェスタン・デジタルの上昇余地を強調しています。エヌビディアは引き続きコンピュート分野で重要な役割を果たし、少なくとも今後数四半期は上昇する可能性があるとの見解を示しています。

まとめ

ウェスタン・デジタルの株式は、モルガン・スタンレーの分析により大きな注目を集めています。同社の分割による潜在的な価値の解放、業績の改善、及びNAND事業の戦略的価値が、株価上昇の背景にあります。投資家は、この動向を注視し、長期的な投資戦略を考慮することが重要です。

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