アップル(AAPL)の株価は、先週1週間で3%上昇し、投資家の間で注目を集めています。特に、第1四半期決算を控えた現在、様々な懸念が浮上していますが、エバコアのアナリスト、アニット・ダリヤナニ氏は、アップルが「嫌なサプライズ」を避けられると確信しています。これは、投資家にとって戦術的な買い場となる可能性を示唆しています。
最近の株価動向と分析
アップル株は、金曜日の1月19日に1.55%の上昇を記録し、191.56ドルで取引を終えました。この上昇は、テクノロジー株の全体的な好調さに支えられたものです。しかし、2月1日に予定されている12月期決算報告を前に、他のハイテク企業と比べると株価の上昇の幅は若干低くなっています。
アナリストの視点:アップルの将来性
ダリヤナニ氏は、アップル株に対して「アウトパフォーム」の格付けを維持し、目標株価を220ドルに設定しています。同氏の見解では、アップルが次回の決算で予想を上回らなくても、株価にとってプラスになると言います。
われわれはアップルに対して強気の姿勢を維持するが、バイサイドの期待は現在のコンセンサスより低いと考えている。そのため、四半期が予想通りであれば、特に中国におけるiPhoneの継続的な堅調なパフォーマンスが示されれば、株価の上昇を促す可能性が高い。
と同氏はリサーチノートに書いています。
12月期の業績予想と市場の反応
アップルは12月期の予想を小幅に上回る業績を報告するとダリヤナニ氏は見ています。ファクトセットの調査によるとアナリストのコンセンサス予想は、1株当たりの利益は2.10ドル、売上高は1,181億3,000万ドルを見込んでいます。ダリヤナニ氏は中国での需要低迷にも関わらず、iPhoneの売上は安定していると予想しています。
アップルの独占禁止法上の課題と市場への影響
アルファベット(GOOGL)に対する司法省の訴訟が、アップルにとっての懸念材料の一つです。これは、iPhoneやサファリのデフォルト検索エンジンに関する取り決めに影響を及ぼす可能性があり、アップルにとって年間約160億ドルの純利益に関わる重要な問題です。しかし、ダリヤナニ氏は、アップルが決算発表でこの問題にコメントしないと予想しています。
欧州規制当局との対応
アップルは、欧州委員会のApple payアプリへの懸念に対処するため、サードパーティのモバイルウォレットと決済サービスへのアクセスを許可しました。これは、非接触型決済の市場での競争を促進する動きとして、ペイパル・ホールディングス(PYPL)など他の決済企業にとって重要な意味を持ちます。
まとめ
アップルの株価は、四半期決算を控え、複数の要因により変動しています。市場分析やアナリストの意見に基づき、投資家はこれらの情報を踏まえて戦略的な決定を下す必要があります。アップルの今後の業績と市場の動向に注目が集まっています。
*過去記事はこちら アップル AAPL