米ダウ工業株30種平均の1月10日の終値が前日比170ドル高の3万7695ドルとなり、過去最高値に迫るなど今週に入り好調の米国市場。20億ドルの資産を持つメイン・ストリート・リサーチのジェームス・デマート最高投資責任者(CIO)が、米国の強気相場は始まったばかりと超強気の見通しを述べていますので、ご紹介します。
デマート氏の超強気予測
デマート氏によると、米国株の強気相場はまだ始まったばかりで、AI技術の普及に伴い、米国の主要株価指数は今後10年間で2倍から3倍になる可能性があるとのこと。具体的には、S&P500指数が7年から10年以内に15,000ドル以上、ダウが100,000ドル、ナスダックが50,000ドルに達する可能性があると見ています。これは、それぞれ約215%、170%、235%の上昇を意味しています。
ドットコム・ブーム以来の最高の10年間
デマート氏の予想が当たれば、ドットコム・ブーム以来、米国株にとって最高の10年間を迎えることになります。ドットコム・ブームの時、S&P500は1990年から2000年にかけて315%上昇しましたが、今回のAIブームは異なる影響を与えるとデマート氏は見ています。
全業界におけるAIの利用
エヌビディアのような主要なAI勝者に限らず、S&P500の全11セクターの銘柄がAIを活用して生産性と利益を高める方法を見つけるだろうとデマート氏は述べています。既に多くの企業がAI技術の応用を模索し始めており、2023年の決算説明会ではAIが最も頻繁に議論されたトピックの一つでした。
アドビの例
AIが企業の生産性に大きな利益をもたらす例としてアドビ(ADBE)をデマート氏は取り上げています。同社の幹部は、AIによって雇用をそれほど増やさずに収益を大幅に増やすことができるだろうと述べています。このような例は、AIブームが企業の効率化と収益性の向上に大きく寄与することを示しています。
2024年のキャッチアップラリーへの期待
企業の収益が維持される限り、デマート氏は2024年に市場全体がキャッチアップラリーを迎えると予想しています。これは、米国株市場にとって非常にポジティブな展望であり、投資家にとっても楽しみなニュースです。
まとめ
米国株市場は、AIブームによって大きな成長の波に乗る可能性が高いと見られています。この予測が現実になれば、投資家にとっては過去最高の10年間となります。AI技術の進化が、市場全体にどのような影響を与えるか、目が離せません。