エヌビディア(NVDA)の株価は11月14日の市場で上昇、終値は2.13%高の496.56ドルでした。株価はこれで10連騰となり、これまでの最長記録に並びました。また、8月31日に記録した終値の過去最高値493.55ドルを更新しました。
ブルームバーグによると、同社の株価は最新のラリー中に22%上昇し、市場価値が約2190億ドル増加して、時価総額は1兆2270億ドルに達しています。
AIプロセッサの革新が株価を押し上げる
エヌビディアの株価上昇の主な要因は、同社の最新AIプロセッサー、H200が発表されたことです。このチップは、高帯域幅メモリ(HBM3e)を使用する能力を有し、大規模なデータセットを扱うAIの開発と実装をより効率的に行うことが可能です。これは、エヌビディアがデータセンター向けGPUの更新を行った初の例であり、AI市場の成長と性能要件に対応するための製品サイクルを加速しています。
テクノロジー株の反発と市場への影響
エヌビディア株の急騰は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利がピークに達したとの期待の中で、テクノロジー株が全体的に反発したことによります。これにより、AIアクセラレータとしてのエヌビディア・プロセッサーの需要がさらに高まることが予想されます。
競争の激化と今後の展望
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、クンジャン・ソブハニ氏によると、2024年半ばに予定されているH200の投入は、エヌビディアの市場支配を強化する重要なステップです。新しいAIプロセッサーには広帯域メモリが搭載され、市場最高性能のGPUになる可能性があります。これは、競争のハードルをさらに高める動きと言えます。
今後の決算報告への注目
先月、米国の新しい規則によりエヌビディアの最先端AI半導体の中国への販売が禁止されたことで、一定の圧力を受けていましたが、11月21日に予定されている決算報告に向けて市場の注目が集まっています。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA