エヌビディア(NVDA)の株価は今年3倍になりましたが、ここ2、3ヶ月はその勢いを失っており、ほぼ横ばいで推移しています。投資家はエヌビディアのH100 GPUが人工知能アプリケーション向けに最も需要のある半導体になったことによる利益をすでに織り込んでいるようです。
しかし、ゴールドマン・サックスは10月2日、AIブームにおける主要な「シャベル・サプライヤー」としての役割を投資家がまだ過小評価しているとして、エヌビディアを「確信リスト」に追加しました。
ゴールドマンのアナリスト、針俊哉氏は、エヌビディア株の12ヵ月後の目標株価を605ドルとしており、447ドルあまりの現在の株価から35%の上昇の余地があると見ています。
シティのアナリストもまたエヌビディアに対して強気です。アティフ・マリク氏によれば、エヌビディアが来年前半に次世代GPU「B100」(Blackwell)をリリースすれば、さらなる上昇が期待できるそうです。
エヌビディアの通常のAIチップ生産スケジュールでは、2024年後半にリリースされる予定ですが、同社は旺盛な需要を満たし、競争を食い止めるためにスケジュールを早める可能性があると同氏は見ています。
B100GPUは、技術的にはH100よりもさらに大きなAIゲームチェンジャーとなる可能性があり、急速な普及が見込まれ、その結果、エヌビディアのASP(平均販売価格)、売上高、利益率が上昇するだろう。
と同氏はコメントしています。
またマリク氏は、エヌビディアが台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM)の3ナノメートル製造プロセスを採用し、複数の小型チップを組み合わせる「チップレット」積層技術を採用すれば、B100は技術的に大きく進歩する可能性があると指摘しています。
マリク氏はエヌビディアの格付けを「買い」とし、目標株価を630ドルとしています。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA