クラウドストライク・ホールディングス(CRWD)は8月30日に四半期決算報告を予定していますが、モルガン・スタンレーのアナリストが28日に格下げを行ったことで株価が大きく下落しています。
モルガン・スタンレーのアナリスト、ハムザ・フォッダーワラ氏は、クラウドストライクの格付けを「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げし、目標株価を178ドルから167ドルに引き下げました。フォッダーワラ氏はその理由の一つとして、厳しい需要環境を挙げています。
大口顧客からの支出がさらに減速することを同氏は懸念しており、これら慎重な支出を続けている企業の割合はクラウドストライクのARR(年間経常収益)の20%以上を占めるとしています。サイバーセキュリティ支出における広範な減速は2024年まで続き、2025年には回復する可能性があると同氏は見ています。
クラウドストライクのジョージ・カーツ最高経営責任者(CEO)は5月の決算説明会で、「厳しいマクロ環境にもかかわらず、当社の継続的な実行が力強い成長と卓越した利益率につながった」と述べています。
クラウドストライクの株価はこの記事を書いている時点(8月28日米国東部夏時間2:18PM)で、4.26%下落し、143.21ドルで取引されています。
ただ、より楽観的な見方をするアナリストもいます。パイパー・サンドラーのアナリスト、ロブ・オーウェンズ氏は、目標株価を180ドルとし、格付けを「オーバーウェイト」としています。
「ここからのセットアップでは、上値は歴史的にみても少ないだろうが、基本的なファンダメンタルズには引き続き自信を持っている。我々は、四半期の業績がほぼ横ばいから小幅な上振れ、ガイダンスもほぼ横ばいから小幅な上方修正を予想している。」と同氏は27日付けのリサーチノートに書いています。
また、RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、マシュー・ヘドバーグ氏も、格付けを「アウトパフォーム」、目標株価を182ドルとし、決算に向けて強気の見方をしています。
ヘドバーグ氏は先週のリサーチノートで、「企業独自の堅実なチェックの結果、業績がわずかにアウトパフォームする一方、24年度の売上高と収益性のガイダンスは、おそらく年間を通じてより高い水準で推移すると見ている。」と述べています。
ファクトセットの調べではクラウドストライクをカバーしている46人のアナリストのうち、39人が「買い」、7人が「ホールド」と評価しており、「売り」はゼロとなっています。
*過去記事はこちら クラウドストライク CRWD