アップルの四半期決算:iPhoneとiPadの売上が苦戦、サービス部門は好調

8月3日のマーケット終了後に 発表されたアップル (AAPL)の四半期決算は、売上高が前年比で1%減少し、株価が2%下落する結果となりました。

7月1日に終了した今四半期の売上高は810億8000万ドルで、前年同期比1%減少し、ウォール街の予想とほぼ同じでした。利益は1株あたり1.26ドルで、ストリートの予想の1.19ドルを上回りました。

四半期決算における最大の驚きは、iPhoneとiPadの売上が予想を下回ったことです。iPhoneの売上高は397億ドルとなり、ウォール街のコンセンサス予想の403億ドルを下回りました。また、iPadの売上も58億ドルと予想の65億ドルを大きく下回り、前年比では19.8%の減少となりました。

一方、Macの売上は68億ドルで予想の66億ドルを上回りましたが、前年比では7.3%減少しました。ウェアラブル、ホーム、アクセサリー部門の売上高は83億ドルで、前年比では2.4%増となりました。

明るい兆しも見られます。サービス部門はコンセンサス予想の208億ドルを上回る212億ドルの売上高を計上し、前年同期比で8.2%増となりました。また、サービス全体の有料会員数は10億を超え、成長の力強さを示しています。

CEOのティム・クック氏とCFOのルカ・マエストリ氏は、四半期決算発表の電話会見で業績の見通しについてコメントしました。クックCEOは、「マクロ経済環境にばらつきがある」と述べ、次期の業績予想には慎重な姿勢を見せました。

一方、マエストリCFOは9月期の売上高について「6月期の1%減と同程度になる」と予測し、ウォール街の予想よりやや悪化する可能性を示唆しました。また、同氏は為替レートの影響により2ポイントの逆風が吹くと見ています。

財務戦略として、アップルは四半期に180億ドルの自社株を買い戻したとマエストリCFOが明らかにしました。また、アップルは570億ドルのネットキャッシュを保有しており、長期的には純現金中立ポジションを目指しています。

地域別の売上を見ると、中国での売上は四半期に好調で、6.7%増の158億ドルとなり、ウォール街の予想136億ドルを大幅に上回りました。弱かったのはアメリカで、5.5%減の354億ドルとなり、予想380億ドルを大幅に下回りました。

この四半期決算は、アップルが直面する課題と機会を示しています。特に、サービス部門の成長という明るいニュースは、ハードウェアの売上が苦戦する中でも同社の潜在的な強さを示しています。

*過去記事はこちら アップル AAPL

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