スポーツベッティング会社ドラフトキングス(DKNG)株価が7月12日の市場で急騰しています。その要因は、バンク・オブ・アメリカのアナリスト、ショーン・ケリー氏が同社の短期的業績への自信を理由に格付けをアップグレードしたことによるものです。
ドラフトキングスの格上げ
ケリー氏は、ドラフトキングスの格付けを「ニュートラル」から「買い」に格上げし、目標株価も25ドルから35ドルに引き上げました。オンラインスポーツベッティングを合法化する州が増え、コストが改善することから、同社が黒字化への道筋をつけているとケリー氏は確信しています。
黒字化への動き
ドラフトキングスは8月4日に第2四半期決算を発表しますが、投資家の関心は、同社が黒字化に向けたステップをどのように踏み出すのか、そして新規の州での展開に向けた動きに集中しています。また、顧客獲得コストの改善も大きなポイントとなっています。
第1四半期の株主への書簡では、新規ユーザーが前年同期比で57%増加し、顧客獲得コストは27%減少したと同社は述べています。そして、「調整後Ebitdaベースで黒字化の端緒についた」との宣言とともに、第2四半期は調整後Ebitda(金利・税金・減価償却費控除前利益)ベースでほぼ損益分岐点に達するとの見通しを明らかにしています。
業績予想の修正の余地
「オンラインゲーム業界の成長、競争の合理化、そしてDKNGが支配的なプラットフォームとして自身を主張するにつれ、その製品と技術的な堀が深まることで、業績予想に修正の余地がある」と、ケリー氏はリサーチノートで述べています。
株価の動き
2023年、DKNGの株価は急騰し、これまで166%も上昇しました。その上昇は12日にも続き、株価は朝方7%以上上昇し、31ドルに達しました。これは2021年12月以来の高値です。このまま推移すれば年初来高値更新の可能性があります。
アナリストによる予測
バンク・オブ・アメリカのケリー氏だけでなく、他のアナリストもドラフトキングスに対して強気です。ベンチマークのマイク・ヒッキー氏は、同社の目標株価を26ドルから32ドルに引き上げ、「買い」の評価を維持しています。この強気の見通しは、DKNGが新規参入州で重要な市場シェアを獲得し、DKNGとFanDuelの平均市場シェアが合計で77%に達していることによるものです。