アマゾン・ドット・コム(AMZN)の株価は、プライムデー後に上昇する傾向があることを過去のデータは示しています。買い物客が掘り出し物を求める時期にセールイベントが始まるため、今年は過去のパフォーマンスを上回るチャンスがあります。
アマゾン株価とプライムデーの関係性
アマゾンのプライムデーは毎年恒例のセールイベントで、2023年は7月11日から12日に行われます。このイベントでは、プライム会員向けにスマートセキュリティカメラや美容製品、衣料品、家電製品などが特価で提供されます。
過去のデータを見ると、アマゾンの株価はプライムデーのイベント終了後に上昇傾向にあることが分かります。2015年から2022年までの株価動向をダウ・ジョーンズ・マーケット・データに基づいて分析したところ、プライムデー終了翌日の株価上昇率は平均0.4%、イベント翌週は1.3%、終了翌月は4.4%という結果が出ています。
プライムデーの影響と今年の見通し
プライムデーはアマゾンにとって大きなビジネスチャンスで、2022年のプライムデーでは世界中の会員が3億点以上の商品を購入し、新記録を樹立しました。2023年はこの数字がさらに増える可能性があります。
BofA証券のジャスティン・ポスト氏は、「プライムデーは消費者のお買い得志向と迅速な配送、大幅な値引きが組み合わさり、好調な成果を生むと予想される」と指摘しています。同氏はアマゾンの目標株価を154ドルと設定しており、127ドルあまりの現在の株価から21%の上昇の余地ありと予想しています。
しかし、ここ数ヶ月の高インフレと金利上昇により、消費者の短期的な収入見通しは低く、消費者信頼感指数は高まっているものの、6~12ヶ月後の景気後退を予想する声もあります。このような状況の中で、アマゾンを含む小売業者は、2023年の消費者のコスト意識の高まりを予測しています。
過去のデータと現在の市場状況を踏まえると、アマゾンの株価はプライムデー後に上昇する可能性がありますが、経済環境の変化により予想が難しくなっています。