アマゾン・ウェブ・サービス、マイクロソフト・アジュール、そしてグーグル・クラウドなどのクラウドコンピューティングの需要が再加速しようとしているとの見方が増えています。
需要の再加速のサイン
米国みずほ証券のアナリスト、ジェームス・リー氏は7月7日付けのリサーチノートで、同社が最近、フォーチュン誌の1,000社のうち300社のITバイヤーを対象に調査を行った結果、前四半期と比較して非常に好調な結果が得られたと述べています。これは新しいテクノロジー、特にAIがクラウドを必要としているからだそうです。
「新しいテクノロジーはクラウドでしか効率的に導入できないため、生成AIはクラウド導入の次のスーパーサイクルを促進し、今後数年間で大規模な市場移行を加速させるだろう」とリー氏は指摘しています。さらに、AIで強いポジションを確保しているクラウド市場のリーダー、アマゾン(AMZN)について、第3四半期に成長トレンドがより強まる可能性があることから、リー氏は特に強気な見方をしています。
市場環境の進化
前四半期の市場環境の変化は、クラウドコンピューティングのパワーダイナミクスに影響を与えています。クラウド・コンピューティング契約の販売サイクルは、過去4四半期はかなり長くなっていましたが、現在は30~60日と、過去の標準に近いペースで推移しているとリー氏は述べています。
価格面では、前四半期には30%から40%の値引きが見られたそうですが、これは利用が加速したため、すぐになくなったということです。さらに、企業はコストの最適化を進めつつ、節約分を生成AIの開発に再投資しているとのことです。
ワークロードの75%がクラウドに移行か
リー氏は、クラウドの導入は現在の15%から、今後3~5年でワークロードの75%まで加速する可能性があると見ています。これはAIとクラウドコンピューティングの相乗効果が作り出す新しいビジネスのパラダイムを示しています。
クラウドコンピューティングの需要は新たなスーパーサイクルを迎えつつあります。AIの力を活用することで、効率的なビジネス展開が可能となり、クラウド導入の進展が見込まれています。