スノーフレーク(SNOW)は、6月26日からラスベガスで開催されている同社の年次イベント「サミット2023」で、新たなクラウドデータ企業向けのAIソリューションを発表しました。
このイベントで基調講演を行ったスノーフレークのCEO、フランク・スルートマン氏は、同社が開発した新製品「スノーフレーク・ネイティブ・アプリ・ネットワーク」、「ドキュメントAI LLM」、および「スノーパーク・コンテナ・サービス」について詳細を語りました。
スノーフレークのAI技術革新
スルートマン氏は、スノーフレークがクラウドデータストレージ企業からソフトウェア開発企業へと変貌を遂げることを示す新技術を紹介しました。スノーフレークの新しいAI技術は、データベースをオンデマンドのカスタム・ソフトウェア・レポジトリ(特定の組織やプロジェクトで開発されたカスタムソフトウェアのコードや関連ファイルを管理するための場所)に変える可能性を秘めています。
スノーフレーク・ネイティブ・アプリ・ネットワーク
新たに発表されたネイティブ・アプリ・ネットワークでは、スノーフレークのデータを活用して作成された25以上のネイティブ・アプリが利用できます。これにより、開発者はデータを移動したり公開したりせずにスノーフレークのアカウントからアプリを作成できるようになります。キャピタル・ワン・ファイナンシャル(COF)とゴールドマン・サックス(GS)はすでにこのネットワークを活用してアプリを開発しています。
スノーフレークによると、このネットワークはアマゾン(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)のクラウドサービスで利用することができます。
ドキュメントAI LLM
スノーフレークが提供する新しいドキュメントAI LLM(大規模言語モデル)は、非構造化データを活用するためのツールです。契約書や請求書をアップロードし、AIが自然言語インターフェースで有用なデータを導き出すことで、ユーザーはデータを活用できるようになります。
スノーパーク・コンテナ・サービス
スノーフレークが発表した新製品の中には、スノーパーク・コンテナ・サービスも含まれています。これは、同社のスノーパーク・ライブラリを拡張し、ユーザーがエヌビディア(NVDA)のGPUによるアクセラレーテッド・コンピューティングやAIソフトウェアなど、より幅広いインフラストラクチャ・オプションを利用できるようにするものです。
また、サードパーティ製ソフトウェアやその他のツールを含むAI開発者向けライブラリの拡張も可能になるとのことです。
パートナーシップの発表
スノーフレークは、エヌビディアのCEO、ジェンスン・フアン氏を招いた「fireside chat」行い、その席上で新たな同社とのAIパートナーシップを発表しました。また、マイクロソフトとの生成AIパートナーシップも発表されています。
スノーフレークのこの新しいAIソリューションとパートナーシップの発表は、企業がデータをより効率的に活用するための新たな手段を提供します。これは、クラウドデータとAIをより強力に結びつけ、企業がより迅速にイノベーションを達成できるようにする可能性があります。
*過去記事はこちら スノーフレーク SNOW