テスラの株価評価、アナリストが混乱 – 格下げと目標価格の引き上げとは?

テスラ(TSLA)の株価に対する評価がウォール街で大きく揺れています。6月22日、モルガン・スタンレーのアナリスト、アダム・ジョナス氏は、テスラ株の格下げをした一方で、目標株価の引き上げを行いました。

格下げと引き上げを並行して実施

ジョナス氏はテスラの格付けをを「買い」から「ホールド」に格下げ、一方で目標株価を200ドルから250ドルへと引き上げたこを発表しました。

テラス株はこのこの一カ月間で180ドルから260ドルへと80ドル跳ね上がっており、この実態に合わせて同氏は目標株価を引き上げたものと思われます。

株価上昇の背景

このようにテスラ株が急騰した背景には、テスラの電気自動車充電ネットワークを他の自動車メーカーに開放する取引や、エヌビディアの四半期決算の発表に伴うAIブームが影響しています。

「テスラはAIの恩恵を受け、かつ自動車会社でもあると見ている。」とジョナス氏は語り、「前者に対する高い期待が、株価を適正な価値に引き上げている」と分析しています。

テスラは「所有すべき」EV株

ジョナス氏は、テスラ・ラリーの終わりを告げるつもりはなく、テスラは「所有すべき」EV株だと述べています。ただし、同氏自身もこの年初からの驚くべきラリーを予想していなかったと言います。

このような見方は他のアナリストにも共有されています。バークレイズのアナリスト、ダン・レヴィ氏も6月21日、テスラ株を「買い」から「売り」に格下げし、目標株価を220ドルから260ドルに引き上げました。

株価動向に対応しきれず

このようなテスラの株価動向に対し、ウォール街は苦しい立場に追い込まれています。1ヶ月前、テスラ株のアナリストの平均目標株価は約190ドルでしたが、現在は約204ドルと、実際の株価との間にギャップが存在します。

1ヶ月前の最高目標株価は、ニュー・ストリート・リサーチのアナリスト、ピエール・フェラーグ氏の1株300ドルでしたが、現在はRBCのトム・ナラヤンの305ドルとなっています。

*過去記事はこちら テスラ TSLA

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