アドビ（ADBE）は、デジタルメディア、デジタルマーケティング、そしてクリエイティブソフトウェアソリューションを提供する世界的なリーダーです。このテクノロジーカンパニーの株価は、生成人工知能（AI）の追加によってさらに上昇する可能性があると示唆しています。
AI機能とアドビの株価
BMOキャピタル・マーケッツのアナリスト、キース・バックマン氏は6月21日、アドビの格付けをマーケットパフォームからアウトパフォームに引き上げ、目標株価を500ドルから570ドルに上げました。これは、顧客がAI機能を持つアプリケーションの使用により多くの料金を支払う可能性があるため、AIがアドビのトップラインに貢献するという考えからです。
ファイアフライ：アドビの新しいAIプラットフォーム
バックマン氏は特に、ファイアフライという名のアドビの新しいプラットフォームに注目しています。これは、クリエイターがテキストを画像、音声、イラスト、動画、3D画像に変換できるAIツールです。バックマン氏によると、このプラットフォームはすでに多くのユーザーの関心を引いており、その人数は何百万人にも及ぶとのことです。
アドビは最近、商用顧客向けにファイアフライへのサブスクリプション・ベースのアクセスを提供する計画を発表しました。これは、AIの力を活用して、より多くのユーザーがCreative CloudやAdobe Expressを採用する可能性が高まるという予測に基づいています。
AIとアドビ株の未来
バックマン氏だけでなく、他のアナリストたちもAIがアドビにもたらす可能性に自信を持っています。実際、ウェルズ・ファーゴのアナリスト、マイケル・ターリン氏は先月、アドビ株をイコールウェイトからオーバーウェイトに格上げしました。「AIに関する議論がADBEを牽引し続ける」とターリン氏は述べています。
この記事の作成時点である2023年6月21日午後におけるアドビの株価は、2.05%安の475.89ドルでした。しかし、年初から見ると、アドビの株価は40％以上も急騰しています。これは、生成AIなどの革新的な技術が、すでにアドビのパフォーマンスに影響を及ぼしていることを示しています。
まとめ
生成AIの潜在能力がますます認識されている今日、アドビはこの技術を有効に活用し、その価値を顧客に提供することで、株価のさらなる向上を実現できるかもしれません。アドビのAI戦略は、テクノロジーとビジネスの世界で目が離せないトピックとなりそうです。
＊過去記事「アドビ、予想を上回る四半期決算結果：その強さの秘密とは？」