ウェドブッシュ証券の分析チーム、リーダーのダン・アイブス氏は、AI市場での競争がドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のように激しくなる中、マイクロソフト(MSFT)がその勝者となる可能性を強く主張しています。
アイブス氏率いるチームは、マイクロソフトの目標株価を$340から$375に引き上げ、引き続き「アウトパフォーム」の格付けを維持しました。「堅調なクラウド契約とAIの収益化機会が私たちをこの名前に対してさらに強気にさせます」と同氏らはコメントしています。
今月に入り、AI関連の株が高騰しています。特に、AIチップメーカーの大手、エヌビディア(NVDA)の売上見通しが市場予想を大きく上回ったことが引き金となっています。エヌビディアのこの業績予想は、マイクロソフトにとっても良い兆候とされています。
ウェドブッシュは、AI市場シェアを巡る競争を「ゲーム・オブ・スローンズの戦い」と表現しています。今後10年間で8000億ドルの市場機会があると推定されるこの業界から恩恵受ける銘柄はマイクロソフトだけでなく、アルファベット(GOOGL)、アマゾン(AMZN)、オラクル(ORCL)、IBM(IBM)、セールスフォース(CRM)、パランティア(PLTR)などのテクノロジー企業も、製品ポートフォリオとAI機能を積極的に拡大しており、市場拡大の恩恵を受ける銘柄として名前があげられています。
そんな中で、マイクロソフトがAI市場のリーダーになるとアイブス氏らは見ています。同氏らは、企業の次のステップはAIの収益化であると強く信じています。これまでマイクロソフトはクラウドサービスのAzureとOffice 365に焦点を当ててきましたが、今後はChatGPTのようなAI技術の収益化にシフトしていくことになると同氏らは考えており、これはマイクロソフトの総計評価額に一株あたり$40から$50を加える可能性があるとしています。
*過去記事 マイクロソフト MSFT