パランティア:AI領域の定番からゲームチェンジャーへ

今日は、人工知能(AI)領域のリーディングカンパニーのひとつであるパランティア・テクノロジーズ(PLTR)を取り上げたいと思います。長い間この分野で不動の存在であったパランティアですが、最近の動向がビジネスに大きな影響を与える可能性を秘めています。パランティアの新しいAIの取り組みやそれがパランティアの株価に与える影響について詳しく見ていきましょう。

パランティアとは

パランティアはAIを基盤にプラットフォームを一から開発し、その成果を政府機関や商業施設の顧客向けに提供してきました。ソフトウェアを用いて大量のデータをアップロードし、実用的な洞察を生成するというアプローチを採用しています。このアプローチは、例えば救急車の派遣者がパランティアのソフトウェアを使用して病院と協調し、救急車のルートを決定する際に活用されます。

新しいAIの取り組み

パランティアの最新製品は、既存の顧客と新規の顧客にとって、ゲームチェンジャーとなる可能性があります。この新製品とは、同社の人工知能プラットフォーム(AIP)で、パランティアはこのプラットフォームを通じて、インタラクティブなチャットボットをクライアントに提供します。この領域のAIは、オープンAIのChatGPTなどで使われている技術を一部含んでおり、パランティアが自社モデルを開発したことで、その需要が飛躍的に増加しています。

ライアン・テイラー(最高業務執行責任者兼法務担当)氏は、第1四半期のカンファレンスコールで、「すでにAIPに対する前例のない需要があり、この関心を積極的に生かすべく、取り組みを再編成している」と述べ、最高執行責任者のShyam Sankar氏は、旺盛な需要の一例として、請求処理の自動化のために数日でパランティアのAIPを導入した大手保険会社の事例をあげています。

ビジネス展望

最近の第1四半期の結果は、収益性への経営陣のコミットメントを証明しました。パランティアは5億2,500万ドルの売上から1,700万ドルの純利益を確保し、今年度はすべての四半期で公認会計原則(GAAP)に基づく黒字を達成すると予測しています。

パランティア株の価値評価

パランティアは12カ月累計で利益を上げていないため、株価収益率(PER)は意味がありません。しかし、将来予想利益とその株価対売上高(P/S)レシオを使えば、この株がここで買いのように見えるかどうかを判断することができます。

フォワード利益は55倍で、少し割高に見えます。ただ、目標利益率が達成され、良好なガイダンスが継続すれば、この倍率は四半期ごとに下がるはずです。P/Sの観点では、パランティアは13倍と他のソフトウェア企業と比較して少し割高で、18%の成長率を考慮するとその割高感は否定できません。

しかし、ビジネス向けチャットボット製品を持つ数少ない企業の一つとして、パランティアは巨大な市場に直面しています。政府機関と深く連携していることを考えると、パランティア株は現在の価格で非常に魅力的な買い物となる可能性があります。

以上のような視点から、パランティア(PLTR)の最新の取り組みとそのビジネス展望を評価しました。この記事が、パランティア株の今後の動向を見る上での参考になれば幸いです。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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