景気後退が心配される中、米国の消費者はiPhoneの購入に慎重になるかもしれませんが、中国やインドの顧客はまだ携帯電話のアップグレードを考慮しています。アナリストは、これがアップル(AAPL)がマクロ経済環境が悪化しても勝てる可能性が高い理由だと述べています。
アップルの第2四半期決算では、iPhoneの売れ行きが好調でした。キーバンク・キャピタル・マーケッツのアナリストは、米国での売上が予想を下回ったものの、中国と新興市場の成長が加速していることが、この傾向が続く主な理由だと強調しています。
ブランドン・ニスペル氏率いるキーバンクのアナリストは、アップルがこれまで以上にマクロに対する回復力があると考えられるため、投資家は四半期決算のノイズを見過ごす傾向が続くだろうと述べています。キーバンクはアップル株の目標株価を177ドルから180ドルに引き上げ、「オーバーウェイト」の格付けを再表明しました。
中国が現在の傑出した市場である一方で、アナリストはインドでその成功を再現することを期待しています。今年初めにインドで最初の店舗をオープンした後、アップルは中国ブランドが支配する同国市場へのさらなる進出を計画しています。
D.A.Davidsonのアナリスト、Tom Forte氏は、「アップルが中国での戦略をインドに反映させると予想し続けているが、この国から売上の5〜10%を生み出すには長い時間がかかると考える」と書いています。同氏は、アップルの目標株価を173ドルから193ドルに引き上げ、「買い」のレーティングを再表明しました。
アップル株は5月5日の市場で5%上昇し、174ドルで取引されています(米国東部夏時間2:28PM現在)。同株式は今年に入って38%上昇しています。ファクトセットによると、アップルは5月4日の時点で、今後12ヶ月間の予想利益の約26倍の倍率で取引されており、5年平均の約22倍を上回っています。
これは、今年度の売上高が若干減少する可能性が高いというウォール街のコンセンサス予想にもかかわらずです。しかし、アナリストたちは、個人消費の循環的な落ち込みに対する懸念を払拭するために、依然として同社を支持しています。
エバコアISIのアナリストは、アップル株の格付けを再び「オーバーウェイト」としました。彼らは、同社の業績が「iPhoneの『消費者の定番』としての性質と、iPhoneを裁量的な技術製品として認識する投資家との比較」を示していると書き、190ドルの目標株価を維持しました。
このような背景を受け、アップルは米国景気後退の中で、ポートフォリオを守るために必要な国際的な消費者向けハイテク株として注目される可能性があります。
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