高配当のブラックストーン:強力な資金調達力で市場の不安を克服

  • 2023年4月22日
  • 2023年4月23日
  • 配当株

米国の大手オルタナティブ資産運用会社であるブラックストーン・グループ(BX)の運用資産は市場の混乱にも関わらず増え続けています。過去数カ月で一部の投資商品から資金が流出し話題になりましたが、引き続き資金が同社に流入しています。

第1四半期の運用資産(AUM)は9,913億ドルで、2022年末から2%増加し、前年同期比で8%の増加となりました。

ブラックストーンは富裕層向けの投資商品で償還請求が急増したため、ネガティブな報道にさらされました。それにもかかわらず、期間中の資金流入は流出を大幅に上回りました。投資家は今年既に404億ドルの追加資本を託し、AUM総額は昨年末から2%増加しました。

同社は業界最高水準の約2,000億ドルのドライパウダー(まだ投資に回していない待機資金)を保有しています。好調な資金流入と記録的なドライパウダーにより、市場環境が改善すれば、将来の手数料関連収益とパフォーマンスからの売上を拡大できると見られます。

第1四半期は手数料関連収益が減少し、分配可能利益は36%減の12.5億ドルとなりました。しかし、同社は過去12カ月間で1株当たり3.90ドルの配当金を支払いました。

これは、最近の株価で見ると4%以上の配当利回りを実現することになります。また、第1四半期には100万株の買い戻しを実施しました。この2つで、分配可能利益のほぼすべてにあたる12億ドルの現金を株主に還元しています。

ブラックストーンの変動配当は分配可能利益に応じて変動し、余剰資金の活用で利益が大きく伸びる可能性があります。市場環境が改善すれば、現金の流入が続き、AUMが増加し、手数料関連収益とパフォーマンスからの売上が増加することになります。

ネガティブな見出しが並んでいるにもかかわらず、ブラックストーンへの資金流入は流出よりも多く、資産残高が1兆ドルに近づいています。

これによって同社は将来、手数料関連利益と分配可能利益を増加させることができ、同社のダイナミックな配当金を長期的に増加させることができます。こうしたことから、ブラックストーンは魅力的な投資機会を提供する銘柄と見なされており、投資家を惹きつけています。

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