エアビーアンドビー(ABNB)の株価が4月6日の市場で大きく下落しました。終値は109.69ドルで4.9%安となっています。
下落の理由はThe Bear Cave newsletterというニュースレーターが掲載した記事の内容です。同ニュースレターの発行者エドウィン・ドーシー氏は、エアビーアンドビーのトッププロのホストが、独自の予約プラットフォームを構築して、エアビーアンドビー経由の取引を減らそうという動きをしていることを指摘し、エアビーアンドビーが同社の「最高かつ最大のホストと競争する」状態になっていると書いています。
ドーシー氏は、エアビーアンドビーのコミュニティは、「スーパーホスト」のステータスによる検索ランキングの向上、より良い写真とコピーライティング、信頼できるチェックインプロセスなど、個人ホストよりも大きな利点を持つプロフェッショナルな管理の物件にシフトしていると主張しています。
バケーションレンタルのデータ会社AirDNAが2022年4月のブログに掲載した「プロのプロパティマネージャーはバケーションレンタルのホスト全体の1%に過ぎないものの、利用可能なリスティングの23%を管理し、総収入の35%を生み出してる」との記事の内容を例にとってドーシー氏はトッププロのホストの力の大きさを示しています。
また、不動産管理業者も、エアビーアンドビーや自社サイトに掲載することで、同社に直接対抗する態勢を整えているとし、Stay Heirloom、Empty Spaces、The Natchezなどのバケーションレンタル事業者が、旅行者にエアビーアンドビーを予約プロセスから切り離すよう働きかけていることもドーシー氏は指摘しています。
顧客と直接取引することでプロのホストはエアビーアンドビーの約17%のプラットフォーム手数料を節約することができ、「顧客と直接かつシームレスに通信し、リピーター向けに積極的にマーケティングすることで、エアビーアンドビーのアルゴリズムの気まぐれにはならない」とドーシー氏は独立色を強めようと動くホストの動機を説明しています。
*過去記事はこちら エアビーアンドビー ABNB