ウォール街での人気を失いつつあるテスラ

つい最近までアナリストから非常な人気を博していたテスラ(TSLA)ですが、最近はその人気に翳りが見えてきたようです。

3月13日、ウルフ・リサーチのアナリスト、Rod Lache氏は、テスラの格付けを「買い」から「ホールド」に引き下げました。同氏はこれまで目標株価を185ドルに設定していましたが、今回はその発表もありませんでした。

自動車販売に影響を与える可能性のある経済状況の悪化について、より懸念を深めていると同氏は述べています。また、ウルフ・リサーチのチーフ・インベストメント・ストラテジスト、クリス・セニェック氏は、自動車ローンの延滞が増加しており、これは米国の消費者の消費がこの先弱まることを示す可能性があるとコメントしています。

テスラにとって今回の格下げはここ最近では2回目のものです。今週、ベレンベルクのアナリスト、エイドリアン・ヤノシクはテスラ株を「買い」から「ホールド」に格下げしました。しかし、逆に目標株価は200ドルから210ドルに引き上げています。

同氏は、テスラ株が年初の値下げに過剰反応して上昇してきたため、バリュエーションと利益確定を重視して格下げしたとしています。

2023年初頭の値下げによるショックが薄れた後、投資家は値下げがテスラのコストリーダーシップと強さの表れであると考えるようになり同社株の購入に動きました。テスラの株価は年初来で60%以上上昇しています。

この上昇を受けて2月中旬には、テスラ株を担当するアナリストの約66%が株を「買い」と評価していました。これは、テスラ株を担当するアナリストの67%が「買い」と評価した2012年以来の高い数字です。

しかし、今回の2つの格下げの後、「買い」と評価するアナリストの比率は53%に下落し、S&P500の平均的な「買い」評価比率58%を下回っています。

*過去記事はこちら テスラ TSLA

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