好不況に関係なく安定した資産形成ができる医療ロボットメーカー株はこれ

米国の医療ロボットメーカーであるインテュイティブ・サージカル(ISRG)は同社のダヴィンチ手術システムが承認されて以来、20年以上にわたって外科用ロボット業界を支配してきました。このシステムは、幅広い低侵襲手術に使用されています。また、肺生検に使用される「イオン」という手術システムも販売しています。

医療界における手術用ロボットシステムの採用は増え続けており、この業界のグローバルな市場規模は2030年までに200億ドル近くを突破すると推定されていますが、2021年時点で、インテュイティブ・サージカルはこの業界の約80%を支配しています。同社に競争相手がいないわけではありませんが、このレベルの市場シェアを獲得している競合他社は他にありません。

業界における先行者利益を得るだけでなく、そのビジネス設計により、同社はさまざまなビジネス環境および経済環境で売上と利益を拡大することができました。

ダヴィンチは高価な機械であるため、いったん病院や手術センターに設置されると、ずっと長く使われることになります。手術チームがダヴィンチロボットの使い方を習得すれば、立ち上げに必要な時間を考えると、他のシステムに乗り換える可能性はさらに低くなります。

また、販売後も、カスタマーサポート、システムに付属する交換用ツールや器具などのサービスから定期的な収入が得られます。

過去10年間、インテュイティブ・サージカルの売上と利益はそれぞれ175%と97%の割合で成長してきました。この間、同社は営業キャッシュフローを70%改善しています。そして、同社に投資した投資家はこの間、300%以上のトータルリターンを得ています。

ここ数年におけるコロナの流行による手術件数の減少や注文のキャンセルに同社は対応してきましたが、同社は依然として黒字を維持しており、売上は着実に増加し、システムの設置台数も増加し続けています。

同社の2022年末の世界でのシステム設置台数は7,544台で、2019年末と比較して35%増となっていますが、コロナの流行がさらに下火になるとともに、手術件数が正常化して同社製品の採用が進むことが期待できます。

米国経済がどんなに悪くなっても、人々は病気になり、医療を必要とします。この事実が、多くのヘルスケア企業が毎年予測可能な営業キャッシュフローを生み出す要因となっており、インテュイティブ・サージカルのような銘柄が魅力的なところです。

経済環境の影響を受けることが少なく、中長期的に順調に成長することが期待できるインテュイティブ・サージカルは安定した資産形成にはもってこいの長期保有銘柄となっています。

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