J.P.モルガンは2月24日、メモリ半導体に対する需要が弱い足元の環境にもかかわらず、メモリメーカーのマイクロン・テクノロジー(MU)の買い推奨を行いました。
マイクロンは、DRAMとNANDメモリ半導体市場のリーダーです。DRAM(dynamic random-access memory)はデスクトップパソコンやサーバーに使用され、フラッシュメモリであるNANDはスマートフォンやSSD(solid-state hard drive)に搭載されています。
J.P.モルガンのアナリスト、ハーラン・スール氏は24日、マイクロン株の「オーバーウェイト」の格付けと目標株価65ドルを改めて提示しました。マイクロンの2月24日の終値は58.18ドルであることから12%弱の上昇の余地があると見ていることになります。
「顧客の在庫レベルが正常化した後、2023暦年後半には需給傾向が改善し、価格が安定すると引き続き見ている」と同氏は述べ、クラウドコンピューティング、新しい高速メモリ技術の採用拡大、中国の回復などを背景に、来年までに需要が回復すると予測しています。また、他の業界のメモリメーカーが今年、半導体生産能力を過剰に増強することはないだろうと予想しています。
「長期的に見て強力な報酬/リスクプロファイルと、業界の有利な複数年の需要と収益性の力学を考えると、我々はプルバック時に株式を購入することになるだろう」と同氏は強気の姿勢でマイクロンへの投資を行うことを表明しています。
*過去記事「マイクロンが厳しい23年の見通しを発表し半導体株が下落」