23年、24年に配当利回り5~10%が期待できる15の配当銘柄

配当銘柄に投資している場合、最も見たくないのは企業が配当を減らすことです。しかし、時には削減を余儀なくされることもあり、企業のコスト削減が進むこの時期には、多くの減配を目にすることになるかもしれません。

減配の可能性から身を守るには、どうすればよいのでしょうか。財務情報、ビジネスニュース、分析、および株式市場データを提供するWebサイトであるマーケットウォッチは、予想されるフリー・キャッシュ・フローに注目することを提案しています。

フリーキャッシュフロー(FCF)とは、企業が設備投資をした後に残るキャッシュフローのことです。これは、配当金の支払い、自社株買い、事業拡大など、株主の利益につながるような企業目的に使用できる資金です。

ある企業の12ヶ月間の1株当たり予想FCFを現在の株価で割ると、予想FCF利回りが算出されます。これを配当利回りと比較することで、配当金を増やすための「ヘッドルーム」があるかどうかを確認することができます。ヘッドルームが大きければ大きいほど、企業が配当の引き下げを余儀なくされる可能性は低くなると予想することができます。

マーケットウォッチはこの「ヘッドルーム」を見極める手法を使って、増配の余地があり、減配の可能性が低い15の高配当銘柄を選定しました。

選定の対象となったのは、S&P 500、S&P 400 Mid Cap Index MID、S&P Small Cap 600 Index で構成されるS&P Composite 1500 Index(SPX)の構成銘柄で配当利回りが5.00%以上の84銘柄。

そして、2023年と2024年の1株当たりFCFの入手が可能であり、少なくとも5人のアナリストがカバーしている銘柄がスクリーニングの対象となっています。

また、FCFの推定値が得られない金融会社とモーゲージリートはEPSを、エクイティリートはAFFOを代わりに使用しています。

2023年、2024年の予想に基づき、現在の配当利回り以上のヘッドルームがあると推定される15銘柄は以下のとおり。現在の配当利回りが高い順番に並んでいます。

会社名ティッカー配当利回り推定2023年FCF利回り推定2024年FCF利回り推定2023年ヘッドルーム推定2024年ヘッドルーム
コンチュラ・エナジーCTRA10.26%15.21%13.60%4.95%3.34%
ヘインズブランズHBI10.03%19.90%22.58%9.87%12.54%
ユニティ・グループUNIT9.57%28.55%29.11%18.98%19.54%
デボン・エナジーDVN8.31%15.09%10.06%6.78%1.75%
EPRプロパティーズEPR7.65%11.43%11.86%3.78%4.21%
ニューヨーク・コミュニティ・バンコープNYCB6.75%10.79%12.18%4.04%5.43%
ベライゾン・コミュニケーションズVZ6.44%9.86%11.34%3.42%4.90%
キンダー・モルガンKMI6.07%8.80%9.15%2.73%3.08%
AT&TT5.77%11.42%12.29%5.66%6.52%
アウトフロント・メディアOUT5.76%9.68%10.95%3.91%5.19%
サイモン・プロパティー・グループSPG5.72%8.80%9.05%3.08%3.33%
ノースウェスト・バンクシェアーズNWBI5.54%8.10%8.13%2.55%2.59%
キルロイ・リアルティKRC5.44%8.60%8.54%3.16%3.10%
マセリッチMAC5.11%10.14%10.61%5.03%5.50%
リンカーン・ナショナルLNC5.08%24.75%27.30%19.67%22.22%
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