中国のインターネット企業、百度(バイドゥ)が、ChatGPTと同様の人工知能を搭載した独自のチャットボットの発売を準備しているとの報道が流れています。
ウォール・ストリート・ジャーナルが関係者の発言として報じているところでは、百度は3月にチャットボットをメインの検索エンジンに統合し、ユーザーがツールにアクセスするための独立したウェブサイトも作る計画だとのことです。
「中国のグーグル」と呼ばれることが多い百度は、AIやクラウドコンピューティングといった高成長分野への軸足を移してきました。今回のチャットボットの検索エンジンへの統合は、マイクロソフト(MSFT)が、人気の人工知能アプリChatGPTやDall-Eを手がけるソフトウェア企業、オープンAIへの投資を拡大することを発表したことを受けての動きと思われます。
「マイクロソフト ChatGPTの親会社オープンAIへの投資を拡大」
米国は、エヌビディア(NVDA)などの企業が、先端技術に使用できる半導体を中国に輸出することをブロックしているため、ハイエンドプロセッサへのアクセスが中国におけるAIツール開発の障害の1つになっていると考えられます。しかし、百度はKunlunと名付けた独自のAI半導体を開発し、米国の制裁の影響を受けないようにしていると報じられています。