マイクロソフト(MSFT)は1月24日、同社の第2四半期決算、2022年10~12月期の決算を発表しました。
同四半期の売上高は、527億ドルで、前年同期比2%増でした。これは、アナリストのコンセンサス予想である531億ドルには少し及ばなかったものの、同社のガイダンスである524億ドル〜534億ドルの範囲内でした。調整後ベースの利益は1株当たり2.32ドルで、アナリストのコンセンサス予想の1株当たり2.29ドルを3セ ント上回りました。売上総利益率は66.8%で、前年同期の67.2%から若干低下しました。
GAAPベースの利益は1株当たり2.20ドルでした。この差は、同社が最近発表した1万人、つまり全従業員の5%弱の人員削減計画によるものです。同社は、12月期に退職金として12億ドルを計上するほか、ハードウェアポートフォリオの変更、オフィスの統廃合など具体的でない費用を計上すると発表していました。
同社はまた、この四半期に46億ドル相当の株式を買い戻しています。
Azureを含むインテリジェントクラウド部門の売上は215億ドルで、18%増、為替変動の影響を除いた場合は24%増となりました。これは、同社のガイダンスの212億5000万ドル〜215億5000万ドルの上限に位置するものです。Azureの売上高は31%増、恒常為替レートベースでは38%増でした。
インテリジェントクラウド部門以外の追加要素を含むマイクロソフト・クラウドの総売上高は271億ドルで、22%増、為替調整後で29%増となっています。
生産性・ビジネスプロセス部門の売上は170億ドルで、7%増、為替調整後では13%増となり、予想の166億ドル〜169億ドルを少し上回りました。
大きく落ち込んだのはPC関連で、その他のパーソナルコンピューティング分野の売上は19%減の142億ドル(為替変動の影響を除いた場合は16%減)で、会社予想の145億ドル〜149億ドルを下回りました。
Windows OEMの売上は39%減、Xboxのコンテンツおよびサービスの売上は12%減、Surface PCを中心としたデバイスの売上は39%減となっています。
また、トラフィック獲得コストを除いた検索広告とニュース広告の売上は10%増、為替調整後では15%増と好調でした。
エイミー・フッドCFOが決算説明会で発表した3月期の業績見通しは、各部門でまちまちなものとなっています。
Officeやその他のソフトウェアを含む「生産性・ビジネスプロセス」部門は、為替変動の影響を除いた成長率が11%〜13%で、売上が169億ドル〜172億ドルになると予測しています。アナリストのコンセンサス予想は169億ドルでした。
インテリジェンス・クラウドについては、恒常為替レートベースで17%〜19%の成長、217億ドル〜220億ドルと予測しており、これはコンセンサス予想の222億ドルをやや下回ります。マイクロソフトは、Azureの恒常為替レートでの成長率が、四半期末の30%台半ばから4~5ポイント減速すると予想しており、これはアナリストのコンセンサス予想の33.7%を下回っています。
Windows、Surface、Xbox、Bingなどを含む「モア・パーソナル・コンピューティング」部門については、PC市場の縮小が続く中、売上高はコンセンサス予想の134億ドルを大きく下回る119億ドル〜123億ドルになると見ています。フッドCFOによると、同四半期のデバイスの売上は、割合にして40%台半ばの減少になるとのことです。
これらを合計すると、2023年1〜3月期の売上高は505億〜515億ドルの範囲となり、アナリストのコンセンサス予想である524億ドルを下回ることになります。
24日の決算発表直後の時間外取引で株価は上昇していましたが、3月期のガイダンスが期待外れだったためその後株価は下落。25日の市場では、午前11時の段階で3%安となっています。
*過去記事はこちら マイクロソフト MSFT