アマゾン アナリストによる強気の評価は継続、1年後には30%超上昇の可能性

オッペンハイマーのアナリスト、ジェイソン・ヘルフスタイン氏は1月13日付けのリポートでアマゾン・ドット・コム(AMZN)のクラウドコンピューティング事業AWSの2022年第4四半期と2023年通年の売上予想をそれぞれ1%と3%下方修正しました。第3四半期のAWSの売上高は205億ドル、アマゾン全社の売上は1271億ドルでした。

しかし、それでもヘルフスタイン氏はアマゾンに対するおおむね明るい見方を崩していません。「アマゾンのウェブサービス部門は今やクラウドコンピューティングの世界的リーダーであり、大きな価値を持っている」と同氏は書き、目標株価を130ドルとし、「アウトパフォーム」の格付けを維持しました。
これは、98ドルあまりの現在の株価から33%の上昇の余地があることを示しています。

一方、米国みずほ証券のアナリスト、ジェームス・リー氏は12日付けのリサーチノートで、「不透明な経済環境の中で、企業顧客は移行を一時停止したり、製品を下取りしたりしてIT支出を削減しようとし、需要の変動を生み出していると考えられる」と現在の状況を分析し、「AWSのバックログは前年比60%増で、長期的な顧客からの信頼は厚いものの、需要は年によって流動的であることを認識している」と述べています。

しかし、リー氏もまたこれまでの評価を維持し、「買い」の格付けと目標株価135ドルを再度表明しました。同氏はアマゾンの最近の動きを評価しており、18,000人の雇用削減や、「在庫、労働力、需要を最も近い場所に配置し、輸送コストを最適化することで生産性を向上させる」取り組みなどが、いずれは株価に貢献するはずだと述べています。

BofA証券のアナリスト、ジャスティン・プロスト氏もアマゾンを「買い」と評価していますが、12ヶ月後の目標株価を137ドルから135ドルに引き下げました。同氏はリサーチノートの中で、アマゾンが新年を迎えるにあたり、「消費者と企業の支出削減に圧迫され」、AWSと同社全体に打撃を与える可能性があると書いています。しかし同氏は、2023年末には個人消費が改善し、金利も下がるため、株価に有利に働くと予想しています。

このように、ほとんどのアナリストはアマゾンにまだ強気です。ファクトセットの調べでは、アマゾンをカバーしている53人のアナリストのうち、49人が「買い」、3人が「保留」、1人が「売り」と評価しています。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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