デジタル決済の両雄、ブロックとペイパルに買い推奨

2022年に大きく落ち込んだデジタル決済企業の両雄、ブロック(SQ)とペイパル・ホールディングス(PYPL)について2人のアナリストが強気の見方を示しました。

ベアードのデビッド・コニング氏は1月3日、これまで2年間、「ニュートラル」としていたブロックの格付けを「アウトパフォーム」に格上げしました。また、トゥルイストのアンドリュー・ジェフリー氏は「ホールド」としていたペイパルの格付けを「買い」に変更しています。

投資家が景気後退の可能性を懸念し、成長志向の銘柄に敬遠したため、ブロックとペイパルの株価は2022年にそれぞれ61%と62%下落しましたが、2023年には投資マインドが改善する可能性があり、両アナリストは両社の豊富な現金保有をプラス要因として挙げています。

コニング氏は11月の第3四半期決算報告で46億ドルと報告されているブロックの現金残高について、2023年に金利が平均2%上昇すると仮定すれば、これだけで1億6000万ドルの税引き前利益、つまり1株あたり約20セントの利益を上乗せできることを指摘しています。

同氏はブロックの目標株価を62ドルから78ドルに引き上げ、現在の水準である約64ドルからおよそ20%の上昇を示唆しています。

トゥルイストのジェフリー氏は、アップル・ペイ、アマゾン・ペイ、グーグル・ペイなどにシェアを奪われていることを考慮してこれまでペイパルの格付けを「ホールド」としていましたが、その考え方をリセットし、2023年暦年でペイパルの収益が10.3%増加すると予想しているそうです。

同氏はまた、ペイパルの第3四半期の提出書類で報告された60億ドル以上の現金残高が、自社株買いや企業買収のための柔軟性を生み出していることも指摘しています。

両社に対するアナリストの評価は最近強気に傾いており、ファクトセットの調べでは、ブロックとペイパルをカバーしているアナリストの70%以上が、両社を「アウトパフォーム」または「買い」と評価しています。

*過去記事はこちら ブロック SQ ペイパル PYPL

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