エバコアのアナリスト、マーク・マハニー氏が2023年に推奨するインターネット関連株を発表しています。
2022年のインターネット関連セクターでは多くの銘柄が50%を超える株価の下落に見舞われ、「ここ何年かで最悪のパフォーマンス」であったと12月12日付けのリサーチノートで同氏は述べています。
しかし、ここまで下落すると、流石に割安感が出てきており、以前に比べるとリスクが軽減されていると同氏は見ており、それに加えて多くの企業がコスト削減に動いていることが、このセクターの銘柄に強気になれる要素だと考えています。
そうしたインターネット関連株の中で、マハニー氏が2023年に「ニューマネー・ロング」として推奨しているのが、ネットフリックス(NFLX)、ウーバー・テクノロジーズ(UBER)、ウィックス・ドット・コム(WIX)の3銘柄です。
ネットフリックスについては、「売上、加入者、コンテンツの質の面で、世界のストリーミングのリーダーであり続けている」とマハニー氏は評価しており、新しい広告付きプランとパスワード共有の取り締まりによって、「売上成長の大幅な再加速」が可能になると考えています。
ウーバーは、中国以外のライドシェアとフードデリバリーの両方で市場リーダーであり続けるとマハニー氏は見ており、「長期的に大きな収益性が見込める」と考えています。
中小企業向けにウェブ作成ツールを提供するウィックスについては、2023年に売上成長加速とフリーキャッシュフローマージン拡大の両方の可能性があると同氏は見ています。
メガキャップの中では、メタ・プラットフォームズ(META)とブッキング・ホールディングス(BKNG)を「タクティカル・ロング」としてマハニー氏は推奨しています。
メタの最近のコスト削減は、経営陣が経費管理に真剣に取り組んでいることを示すものだ同氏は評価しており、年初来で65%下落している現在の株価は、「本質的に魅力的なエントリーポイント」を提供していると書いています。
ブッキングについては「ネットセクターの中で最も質の高い資産の一つ」として同氏は評価しており、第4四半期のコンセンサス予想を上回る可能性があると見ています。また、ブッキングが着実に自社株買いを行っていることも評価しています。
マハニー氏はまた、アマゾン(AMZN)とアルファベット(GOOGL)を「バフェット買い」として推奨。2023年前半に多少の下げがあっても、今後2~3年は「非常に魅力的に見える」「最高級」の資産を持つ銘柄として評価しています。
アマゾンを「市場機会という点で、最も幅広く多様化に成功したネット企業」と同氏は考えており、同社の小売、クラウド、広告部門はすべて1兆ドル以上の市場に対応していると述べています。また、アマゾンは業務・産業用品、食料品、ブランド広告など、他の大規模市場にも進出していることも指摘している他、Amazon Prime Videoは、広告なしのストリーミングサービスとしては数少ない存在であるとも述べています。
同社の強固な財務体質から、大幅な自社株買いの可能性があるとマハニー氏は見ており、株価は売上高とEbitda(金利・税金・減価償却費控除前利益)の両方で、5年ぶりの低倍率で取引されていると指摘しています。
アルファベットについては、同社がクラウドコンピューティングと検索広告という2つの非常に大きな市場に取り組んでいることをマハニー氏は評価しています。同社が「非常に高い収益性を誇る検索ビジネスの中核から大きな恩恵を受けており、そのおかげで他のセグメントへの投資も容易に行える」と書いています。
同氏は、自律走行ユニット、ウェイモのスピンオフまたは売却による「Other Bets」と呼ばれるその他部門の損失削減、およびより積極的な自社株買いによって、アルファベットの価値がより増す可能性があることを指摘しています。